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日本で上映される今月の韓国映画

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自分なら「愛する人を守るためにどんな選択をするのか―」 そんなことを考えさせられる今月の韓国映画

今月、日本で公開される韓国映画はどれも先の見えないストーリー展開になっている。どの作品のキャラクターも愛する人を守るために行動を起こす。その選択は吉と出るか凶と出るか―。結末はぜひ劇場で!

『あなた、そこにいてくれますか』

(c)2016 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.

 

映画あらすじ

2015年、医療ボランティアでカンボジアを訪れていたハン・スヒョン(キム・ユンソク)は、村の長老から“過去に戻ることができる10粒の薬”を受け取る。帰国後、半信半疑で薬を1粒飲み、釜山近くで目覚めるスヒョン。そこへ心配して声をかけてきた青年(ピョン・ヨハン)を見て、スヒョンは驚く。その青年が30年前の自分だったからだ。

1985年、まだ研修医のスヒョンはイルカの調教師で恋人のヨナ(チェ・ソジン)と幸せな時を過ごしていた。そんなとき、妙な中年男と再び出会う。男は「俺は30年後のお前だ」という。そして、もうすぐヨナは死んでしまい、やがて別の女性との間に最愛の娘ができると告げるのだった―。

 

公式サイト http://gaga.ne.jp/anasoko/

 

最愛の恋人を失う代わりに、最愛の娘を授かる未来

ここ数年、韓国で人気の“タイムスリップ”。韓国ではミュージカルの制作も決定している。時空を超えた作品は過去にもイ・ジョンジェとチョン・ジヒョン主演の『イルマーレ』が人気だったが、本作は世界30カ国でベストセラーとなった『時空を超えて』が原作。

最愛の恋人と娘。二人を守るため、スヒョンはどんな選択するのだろうか。

 

写真説明

『あなた、そこにいてくれますか』
(2016年/韓国/111分)

2017年10月14日(土)より
ヒューマントラストシネマ渋谷他全国順次公開


実は最後まで肝心なことを伝えていない中年のスヒョン

『女は冷たい嘘をつく』

(c)2016, DICE FILM & MEGABOX PLUS M, ALL RIGHTS RESERVED

 

映画あらすじ

離婚後、育児と生計を一人で背負うワーキングママのジソン(オム・ジウォン)。彼女は、中国出身のベビーシッター・ハンメ(コン・ヒョジン)が献身的に子供を世話してくれていることに日々感謝をしていた。ところが、ある日突然、ハンメが子供とともに姿を消してしまう。

子供の養育権をめぐって夫と訴訟中だったジソンは悩んだ末、警察や家族に失踪事件を知らせたが、その行動で窮地に追い込まれる。誰もが彼女の自作自演と思い込んでしまったのだ。やむなく自力で子供を捜すことになったジソンは家の前をうろつく正体不明の男からハンメの情報を得ることに。このときになって初めてハンメの名前も年齢もすべてが嘘だと知るのだった―。

 

公式サイト http://www.cinemart.co.jp/nomu-colle/

 

謎の女はなぜ消えたのか―?

やや地味な作品だけれど韓国では観客動員数110万人を突破。秀逸なのは脚本で、ハンメの過去とジソンの記憶が見事に交錯し、点と点が徐々に線になっていく。

コン・ヒョジン演じる謎のベビーシッターは韓国に嫁いできた中国人女性という設定になっている。ジソンはハンメを見つけ、子供を救うことができるのだろうか。

 

写真説明

『女は冷たい嘘をつく』
(原題:『MISSING』2016年/韓国/100分)

2017年10月30日(土)よりシネマート新宿、11月10日(金)よりシネマート心斎橋にて公開

意外にも共通点の多い二人の女

『我は神なり』

©2013 NEXT ENTERTAINMENT WORLD INC. & Studio DADASHOW All Rights Reserved.

 

映画あらすじ

舞台はダム建設によって水没することが決まった片田舎の村。そこに粗暴なトラブルメーカーのミンチョル(声:ヤン・イクチュン)が久しぶりに帰ってきた。村は活気が失われていたが、ミンチョルの家族や村人たちは教会に通い、若きカリスマ牧師のソン(声:オ・ジョンセ)を崇めていた。

ミンチョルは、それがインチキ教団を率いる詐欺師チェ(声:クォン・ヘヒョ)の陰謀だと気づく。チェは村人たちの立ち退き補償金を狙っていたのだ。

ところが警察も村人も、札つきのワルだったミンチョルの言葉に耳を傾けようとはしない。ミンチョルは“悪魔に憑かれた男”という烙印を押され、やがて娘のヨンソン(声:パク・ヒボン)も姿を消してしまう―。

 

公式サイト https://warekami-movie.com/

 

本当に、信じる者は救われる!?

この監督のアニメ作品に幸せなヒロインは登場しない。『新感染 ファイナル・エクスプレス』の前日譚となる『ソウル・ステーション/パンデミック』のヒロインも散々だったが、こちらのヨンソンも負けてはいない。父親はろくでなしで、チェやソン牧師を信じるしかないという状況。それしか選択肢のないヨンソンは救われるのだろうか?

 

写真説明

『我は神なり』
(英題:『THE FAKE』2013年/韓国/92分)

2017年10月21日(土)よりユーロスペースほか全国順次公開

またしても救いようのないヒロイン

text:児玉愛子

しばらくお待ちください


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