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日本で上映される今月の韓国映画

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予測できない結末が待っている今月の韓国映画

平昌オリンピックで盛り上がっていた韓国。この春は、前大統領の判決公判が開かれ、元大統領も収賄容疑が報じられている。

今月、日本で公開される『ザ・キング』はそんな激動の韓国現代史とリンクしていて興味深い。オク・テギョン出演の『時間回廊の殺人』とともに、予測不可能な展開になっている。

『ザ・キング』

(c)2017NEXT ENTERTAINMENT WORLD & WOOJOO FILM All Rights Reserved.

 

映画あらすじ

不良学生テス(チョ・インソン)は猛勉強の末、司法試験を突破。貧困層から富裕層へと人生の大逆転を果たし、地方都市の新人検事となる。だが、ある事件をきっかけにソウル中央地検のハン部長(チョン・ウソン)と出会い、平穏だった人生が激変。ハン部長に気に入られたテスは「正義」よりも「出世」の道を選ぶようになり、次第に野心を芽生えさせていく。汚れ仕事は幼なじみでチンピラのドゥイル(リュ・ジュンヨル)が引き受けてくれるのだった。

犯罪を重ねても罪悪感を感じなくなったテスと、他人を踏み台にしてのし上がるハン部長。やがて制裁の刃が迫り、“無敵のキング”だった男たちの運命は次第に仁義なき戦いへと転じていく―。

 

公式サイト http://theking.jp/

 

韓国現代史を駆け抜けたあとに残る虚しさ

韓国では去年1月に公開され、530万人もの観客を動員。奇しくも、朴槿惠前大統領の職務失効中という時期だった。

権力には権力を、スキャンダルにはスキャンダルを―。そんな成り上がり人生を駆け抜け、転がり落ちていくテス役をチョ・インソンが熱演。Clonの『私は』でチョン・ウソンと踊るバブリーダンスが印象的。

 

写真説明

『ザ・キング』
(2017年/韓国/134分)
2018年3月10日(土)より
シネマート新宿ほか全国順次ロードショー

チョ・インソンの成り上がりっぷりが半端じゃない!

『時間回廊の殺人』

©2017 peppermint&Company,Inc. All Rights Reserved.

 

映画あらすじ

1992年11月11日、ひっそりと佇む家で殺人事件が発生。夫と息子殺害の容疑で逮捕されたのは妻ミヒ(キム・ユンジン)。息子の遺体も見つからず、ミヒは無実を訴えるが、懲役30年が求刑される。

それから25年後―。仮釈放されたミヒは息子を探す手がかりをつかもうと、事件が起きた家へと戻る。そしてミヒは当時と同じ“何者かの気配”を感じ取った。

一方、受刑者のケアをしているチェ神父(オク・テギョン=2PM)はミヒを訪ねるが、彼女は頑なに心を閉ざす。チェ神父は、ミヒを縛り付けている25年前の事件を調べ、その家にまつわる驚愕の過去を突き止める。

そして25年後の同日、チェ神父はミヒに家から出るよう警告するが―。

 

公式サイト http://jikankairou.com/

 

家に隠された秘密に衝撃!

アチコチに張られた伏線が思いがけない結末へとつながっていく。25年前の謎が解けた瞬間、思わず声を上げそうになった。まるで一つ一つのピースがハマったかのように。ストーリーは重いが、チェ神父役のオク・テギョンがいい清涼剤になっている。

キム・ユンジンは女優魂と特殊メイクで、25年という時を見事に演じきった。

 

写真説明

『時間回廊の殺人』
(原題:『時間の上の家』 2017年/韓国/100分)
2018年3月17日(土)より
シネマート新宿・心斎橋ほか全国順次ロードショー

メインポスターはテギョンでも主演はあくまでもキム・ユンジン

text:児玉愛子

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