瑠璃廠(リュウリーチャン)は、元の時代には窯どころであり、瑠璃瓦を製造する工房がたくさん集まっていたところ。現在はそういった面影はないが、その街の名前に瑠璃の字が使われている。清の時代には、各地から科挙試験のために上京した人々がこの界隈にすんだため、書籍や筆、墨を売る店が自然と集まった。そうして現在でも、筆・墨・書籍・絵画・骨董品・印鑑などを扱う店が並んでいる通りとして有名。
瑠璃廠を歩いているとたくさんの毛筆屋さんがある。小さいものから大きなものまで。立派な馬の毛の高い毛筆も買うことができる。いたるところに書も売っているし、りっぱな高い水墨画も売っている。アートギャラリーなどもある。そして、師匠が道路に書を披露中。みんな釘付けだ。なにしろ筆の動きが素晴らしい。たっぷり水を吸ったフワフワの筆が、路面に力強く文字を書いていくが、リズミカルにダンスをするように動き回り、その水の跡ときたらそれはそれはすばらしい詩やら成語やら・・・時間はあっという間に過ぎて行く。
瑠璃廠(リュウリーチャン)はまた北京の骨董街でもある。そこはもうネバーエンディングストーリー。天井まで棚にありとあらゆる古~いものが積んである。なかでも置時計はそれはすばらしくかわいらしいものやアンティークと言えるであろう素敵なものがびっしりと並んでいる。ほこりをかぶったいろんな物の中におじさんが座ってテレビを見ていた。めんどくさそうにこっちをチラッと見て、またテレビを見始めた。「おじさん、写真撮っていいですか」「いいよ。撮りなさい」そんな瑠璃廠骨董屋だった。
コース紹介
◆関連ノート◆
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