「楽茶軒」は雑誌や話の話題でもよく取り上げられる、中国茶通の間では有名な中国茶専門店である。香港島の上環に位置し、オーナーの葉氏はお茶の世界でかなりの有名人とのことだ。店内には手軽なものから高級なものまで、中国茶がズラリと並ぶ。
今回オーダーしたのは、安徽黄小茶(黄茶)。そして、「楽茶軒」のお茶の入れ方にビックリ。まず、茶葉の入った蓋碗と水が出され、湯を入れる前に茶葉を水に浸してから、熱湯の湯を注ぐ。緑茶など沸騰した湯を入れてはいけないときは、湯冷ましを使うが、こういう入れ方もあるのだ、と驚きである。お茶は、黄茶独特のちょっとかつお節のような風味だ。
入店した時は空いていた店内も、お昼時になるとたくさんのお客さんでいっぱいである。気づけば知らないお客さんと合席状態。香港では、合席なんて当然なんだと文化の違いをつくづく感じる瞬間だ。