街の中心からやや離れたところに位置する日本食レストラン、その名も「大阪」。経営、シェフを含むコック全てのスタッフが全員中国人というお店だ。店内はイタリア人ウケするような雰囲気で、部分部分は日本人からするとちょっとズレている感じはある。
昼のセットメニューは12ユーロと14.90ユーロの2種類だ。どちらも内容は、前菜、サラダ、焼き飯か焼きうどん(どちらかひとつを選択)、鮨、デザートのフルーツ、ミネラルウォーターとなり、14.90ユーロのメニューには、さらに鶏肉と玉ねぎ炒めの一品が加わる。前菜の寒天のお酢のものは、適度な甘みもあり、サッパリ系。レタス、プチトマト、コーン、ニンジンの千切りのサラダは、酸味のきいた醤油と胡麻油風味。焼き飯は完璧な中華のチャーハンで、米も中華で使われるものだ。焼きうどんのうどんそのものは、日本のと変わらない(適度にコシがあってオイシイくらいな)が、味は完璧に中華風となっている。14.90ユーロに付く、鶏肉と玉ねぎ炒めは、鶏肉がとても軟らかくて美味しく、白いご飯があれば丼一杯イケそうだが、味はこちらも完璧に中華だ。もはや日本食とは言えない。ただ、鮨はハッキリ言って美味しい。シャリの、お酢の具合と味醂の按配がとても良い。巻きの海苔は香りも良いし、握りはやや厚めではあるが申し分ない。
中国人女将は感じが良く、親切だし、すし職人はヴェローナで握りを勉強したとのこと。今回いただいたセットメニュー以外の単品も良心的な価格設定だ。ぜひ、一度訪れてみて。