京都市八坂、五重塔のすぐ横に静かな木造の町屋風の店舗が見える。そこは日本中にその評判が轟く、イタリアンレストラン。少しでも食に興味をお持ちの方であれば、一度は耳にしたことのある店だろう。清水寺に通ずる二年坂・三年坂へと繋がっていく石畳の行程。土産物屋や民芸品、粋なお店が軒を連ね、いかにも京都に来たという風情ある意味、日本中で最も日本らしい土地処で、極上のイタリアンを食らう。ここイル・ギオットーネは、今や京都一予約の取りにくいイタリア料理屋と言われています。笹島保弘シェフが、2002年、“京都発信”のイタリアンを目指し開店2005年11月、東京都千代田区に「イル・ギオットーネ丸の内」を続けてオープン。その後も東京都内や京都市内で数店を立ち上げ、そして2012年6月にも、四条烏丸に「トラットリア&バール」を開店。今、一つのジャンルの中で言うならば、日本で一番乗っているシェフと言ってよいでしょう。
サービスは終始キビキビした軽やかな振る舞い。同一の女性がすべて運ぶところから説明まで。熱意が伝わってくるし、なにより丁寧素晴らしい。また、びっくりしたのは、コースなのにコースでないというトコロです。これはどういうことかと言いますと、何でも要望・リクエストに答えますよ、というコト「牛でも、鴨でも、羊でも、シェフに聞いて、その日ある素材の中からならなんでも作ります。」こういうスタイルって素敵ですし、なかなかない。細かな要望や調理法まで、答えてくれるそう。
ディナーコース(料金+サービス料等のプラスアルファのコース)
【No.1】
パンチェッタを巻いたオマール海老のフリットを、トマトのシャーベットとアフリカのクスクスと共に。
パンチェッタはいい塩加減でしんなりとした質感。
それでもってフリット仕立てにして食感のギャップを演出シャーベットの温度も効果的。
【パン&オリーブ油】
このパンとオリーブ油、かなり美味しい。
【No.2】
鱸のカルパッチョ、カラスミをまぶし、スプラウトと賀茂茄子を添えて。旬の魚で、しかもさっぱりな鱸をチョイス。
旨み・深みはカラスミ担当。野菜もさっぱりで、夏らしい逸品。
【No.3】
牛肉のタルタル風、水茄子を挟み、サマートリュフを散らして。トリュフの香りがしない。
牛肉と水茄子は美味しく食べさせてくれる満足感の大きな一品。
【No.4】
真魚鰹とレタスのティーニ、酢橘かけ。真魚鰹も夏が旬の魚。西日本ではよく獲れ、レストランにもよく出される印象です。
脂が乗っていながらもくどくないし、さらに酢橘の爽やかが効いている。
【No.5】
とうもろこしのリゾット、パルマ産の生ハムととうもろこしの髭を乗せて。
甘みの源・旬であるとうもろこし、塩味の源・生ハム、いい具合にマリアージュ。
黒胡椒やオリーブ油も主役をグンと引き立てております。
【No.6】
犬鳴(いぬなき)豚の炭火焼と自家製ソーセージ、夏野菜、パッションフルーツ&マンゴーのソースで。
大阪で唯一のブランド豚・泉州の犬鳴豚は、幻らしいんです。
個人の養豚業の方が、丹精込めて育て上げるポークで、数が出にくいという事。いい肉質、脂と肉のバランスが極上。
【ドルチェ】
ココナッツのブラマンジェ、フレッシュメロンとメロンシャーベット。最後は5~6種からのチョイスでのドルチェ。