既に伝説の宿となっている皇宮大旅店。何と一泊40パタカで泊まれるが、勿論クーラーなど無いし、当然トイレ・シャワーは共同である。
もっぱら大陸からの出稼ぎ労働者の定宿となっているが、本来の中華圏の安宿というものはこのようなスタイルなのかも知れない。
まぁ、環境としては香港の重慶マンションの安宿とは比べものにならないくらい劣悪なので、間違ってもここに泊まる人はいないだろうが、かつて内港が栄えていた頃はそれなりの宿だったのであろう。歴史的にはかなりの老舗と思われる。
これが日本だったら大阪のドヤでもない限り話の種に泊まってみるのも一考だが、何せマカオの、それもほぼ大陸人専門の宿となると余程旅慣れた人でもある意味非常に危険ではある。まぁ、大陸人の総てが犯罪者という訳ではないので心配するほどのことも無いかも知れないが、余程余裕がない時でも泊まるのが躊躇われる宿である。全財産をカジノで摩ったとか財布を落としたなどの緊急時にポケットに押し込んでた小銭や小額紙幣でも泊まれるところではあるので、一応雨風が凌げて夜具で寝ることができる最低の場所として覚えていればいいかも知れない。ただ、絶対に落ち着いて寛げるということはまずあり得ない。