何でも事前の告知なしに行われる事の多いフィリピンだが、新紙幣の発行でさえもそうだとは。やはりフィリピン、さすがフィリピン、と言うべきだろうか。あまり、知られていない新ペソ紙幣。こんなに急にしてしまって、新紙幣を出したら拒否されたりしないか、ちょっと心配。日本だったら何ヶ月も前から、新紙幣のデザインはあーで、こーで、と盛り上がって、発行当日には銀行に長蛇の列が出来てしまう所だが、ここではそんな事はなさそう。とにもかくにも、新紙幣。
今回の新紙幣は、表の肖像画で新しい人物に交代したものはなく、500ペソに、現在のベニグノ・アキノJr(現大統領のお父さん)に加えて、彼の妻であり元大統領、現大統領のお母さんであるコラソン・アキノが加わったのが唯一の変更点。500ペソにはめでたく、夫婦一緒に入る事になり、発行人には現大統領の名前が入るので、家族揃って500ペソに登場する事になるそう。各紙幣の人物たちは、今のものよりも若い頃の顔が使われているそう。
・former presidents Manuel L. Quezon (P20)
・Sergio Osmeña (P50)
・Manuel A. Roxas (P100)
・Diosdado P. Macapagal (P200)
・Mr. Aquino’s parents (P500)
・ and Girls Scouts of the Philippines founder Josefa Llanes Escoda, first Filipino West Point graduate Vicente P. Lim and former Chief Justice Jose Abad Santos (P1,000)
一方各紙幣の裏のデザインは一新され、フィリピン各地の地形や植物、動物が描かれている。20ペソには、世界遺産に登録されているバナウエの段々畑と、ジャコウネコに、コルディリエラ(Cordilleras)地域の織物の模様。50ペソには、タアル湖と、ロウニンアジ、そしてバタンガス地方の刺繍模様が描かれている。100ペソには、マヨン火山、ジンベエザメ、そしてビコールの織物模様。200ペソには、ボホールのチョコレートヒルズ、ボホールの世界で一番小さなサルターシャ、そしてビサヤ地域の紋様。500ペソには、パラワンのサブテラニアン・リバー国立公園(Subterranean River National Park)、青のインコ、そして南フィリピン地域の紋様。
1,000ペソには、スールー地域のトゥバタハリーフマリンパーク、真珠貝、そしてミンダナオ地域のティナラク(tinalak)紋様が入るようになる。
発行はクリスマス前(なんてアバウトな…笑)だそうなので、年末年始にフィリピンにいらっしゃる方は、新紙幣も見れるかも。
今使っている紙幣の流通は3年間で、それを越えるとお金の価値がなくなってしまうそうなので、大量にペソを持っている方は、早めに交換される事をお勧め。