ソウル特別市江北区牛耳洞三角山にあるお寺。
道詵寺は大韓仏教曹渓宗直轄校が本社である曹渓寺の末寺で、新羅末期の僧侶道詵が862年に創建した。
道詵はここの山勢が千年後の末法時代に仏法を再び興すところだと見通し寺を建てた後、大きい岩を手で割って磨崖観音菩薩像を彫刻したと伝えられる。
その後、朝鮮後期までの重建(改築)や重修(修繕)に関する記録は伝えられてないが、北漢山城を築く時、僧兵たちが道銑寺で防番をたてたりした。
1863年(朝鮮哲宗14)当代の権力者の金左根の施しで重修し七星閣を新築し、1887年(朝鮮高宗24)には任準が五層石塔を建立してその中にお釈迦の真身舎利を奉安した。また、1903年には慧明が朝鮮高宗に命じられて大雄殿を重建し、1904年には国家祈願道場で指定された。
近年、護国参会院を建立し仏教の平和念願と実践仏教・生活仏教運動を展開し、現在のような大刹で発展した。
現在、境内には大雄殿をはじめ、護国参会院・白雲精舍・独聖閣・千仏殿・宗務所・寮舍および五個の山門などがある。大雄殿には阿弥陀三尊仏が奉安され、法堂内部の壁には達磨と慧能および近世の高僧の清潭の幀画が描かれていて、後佛幀画・八相図・極楽九品図などがある。
文化財としては、ソウル特別市有形文化財第34号で指定された道先寺石仏がある。この石仏は道詵が彫刻したという磨崖観音菩薩像で、高さ8.43mだ。この石仏には霊験があるといわれて祈願者が列をなしているが、石仏の前には石塔と石燈がある。
大雄殿の傍の庭には菩提樹があるが、200年前にインドから訪れた高僧が植えたと伝えられている。