湖南料理の「望湘園」でディナー。上海市内の宿泊するホテルの最寄り駅、南京西路駅から地下鉄で二駅の、南京東路駅近くのショッピングセンター「宏伊国際広場」の6階にある、地元の人に人気の行列のお店である。オープン時間に合わせて行ったためと、平日だったこともあり、すんなり入店できた。
メニューが写真入りで見やすい。外の景色が楽しめる窓際の席もあったが、6人だったので、大きめの円卓にしてもらった。広い円卓で遠くてグラスが届かないので、手元のテーブルに、グラスの底をカタカタとあてて中国式に乾杯!青島ビールの純生をオーダーした。ちょっと薄目でいくらでも飲めちゃいそうなビールである。超ピリ辛のモミジ。鶏の手。見かけがグロテスクで、ちょっと食べにくいのだが、気持ちいいほどヒリヒリ辛く、美味。まずは、お通し、野菜のごまだれ、きくらげ、カボチャ・・と野菜のおつまみ。湖南料理は全体に四川料理のように辛い味付けのお料理が中心。
空芯菜の唐辛子炒め。コリコリと食感が良い。チンゲン菜ときのこのスープ。辛いお料理でヒリヒリになってしまった。お口にまろやかで優しい。看板料理の「秘制串烧虾(特製串刺し海老の塩焼き)」。めっちゃめちゃ辛くて、止まらなくなるおいしさ。あわびにも、辛いソースがのっかっている。オーダーは、おまかせしたのでお料理の名前はわからないが、骨付きの肉が入った煮込み料理みたいなもの。とうもろこしが甘くて、ホッとする。これがこの日のメイン、「鸳鸯鱼头王(魚の頭の唐辛子煮込み)」。白身の魚に、赤唐辛子と緑唐辛子がどっさりと乗ったお料理で、赤と緑の二色が見た目にもキレイ。しっとり肉厚な魚を二種類の唐辛子の味で交互に楽しめるのが良い。魚の身を食べきったら、麺を入れてもらって、辛いソースを絡めて食べる。スペアリブ。これも激辛。
野菜と中国ソーセージの炒め物。これは辛くないお料理。セロリと絹さやの食感がたまらない。シャキシャキの千切りじゃがいも。上海のレストランは、デザートがほとんどスイカ。薄く切ってあって食べやすい。何かデザートを・・・とお店の人にお願いしたら、これが出てきた。もっと軽いツルリン系デザート希望だったのだが、重ためのデザートが出てきて全員ギブアップ。とってもおいしかったのに、食べ過ぎで、完食できなくて残念だった。ちなみに上海では、よほど日本人の多い一部のお店以外では、ほとんど杏仁豆腐は置いていないそう。これだけのお料理を食べきれないほどオーダーして、ビールもボトルの紹興酒も飲んで、一人当たり日本円にして約1500円ランチのような予算で、たらふくディナーが食べられた。店内もきれいで、お店のスタッフも感じが良くて、至れり尽くせりだった。辛い料理が好きな人におすすめだ。観光客がほとんどいない穴場なお店である。