蘇州の観光名所「寒山寺(かんざんじ)」。ここの除夜の鐘をつくと、長生きすると言われていて、毎年大晦日には大勢の日本人観光客が訪れるお寺。延々とつづく黄色い壁が象徴的。当時、お寺など以外は黄色い壁を使うことが禁じられていたのだそう。寒山寺の門の前の水路と太鼓橋。水郷の街、蘇州。水のある景色には本当に癒される。門を入ると、いきなり金ピカの仁王像が建っていた。建物までとことん黄色である。五重の塔の頭が見え、そして屋根の上には孫悟空御一行様が。芸が細かい。
寒山寺は日本との関係が深いお寺。お賽銭箱に「三井建設」の文字が刻まれていたり、鐘に「伊藤博文」の名前があったり。日本から寄贈されたものも多く、日中友好の印ともいえるお寺なのだそう。五重塔。これもかなり日本の影響を受けていると思われる。寒山寺には漢詩がたくさん残っていて、その中でも「楓橋夜泊」は、中国では学校で習って、だれもが覚えている詩なのだそう。都落ちした旅人が、蘇州西郊の楓江にかけられた楓橋の辺りで船中に泊まった際、旅愁のために眠れぬまま寒山寺の鐘の音を聞いたという様子を詠ったものとのこと。(ウィキペディアより)漢詩には詳しくないが、蘇州で、そして寒山寺で、ずっと浮かんでいたのが今までいろんな人に歌われてきた「蘇州夜曲」。「水の蘇州の 花散る春を惜しむか柳が すすり泣く」「涙ぐむよなおぼろの月に鐘が鳴ります寒山寺」
観光地化されていて、厳かで整然とした寒山寺を一歩出ると、すぐとなりには庶民的なアパート。これが中国だ。