上海郊外の町、南匯区にある「新場」。南匯区には上海市が町並み保存地区として指定した5つの地区があるが、そのひとつである「新場」は水郷の町として栄え、また塩の生産が盛んだった地区。その歴史は古く、唐の時代にまでも遡る。現在のこされている建物もほとんど明や清の時代のもの。
街は北南中と分けられており、北街の前には立派な門が残っている。その街の中には商店などが続いているが、観光地化されていないだけあって売っているのはお土産品でなく、日用雑貨など。とても心がおちつく風景だ。
水郷だった「新場」は、橋が多く、とくに特徴的なのがクリークと呼ばれる石で組まれた橋。この橋が完全な形で残っている水郷は驚くほど少なく、「新場」はそのひとつである。
「新場」へは、上海の浦西側から、黄浦江を横断するフェリーに乗ってもいい。高層ビルをバックに、船が往来していた。廃船だろうか?鉄材だけが残った船があった。この船、数年前にこの河で動いているのを見たような気がするが・・・そして、東昌路輸渡站からバスが出ている。料金は新場まで7元。三世二品が新場の中心のあたりとなる。まだ観光地化されていないので、なんとなく心が落ち着く街、それが「新場」だった。観光地化される前にぜひいってほしいお勧めスポットだ。