水原華城は李氏朝鮮王朝末期に朝鮮王朝第22代王である正祖が完工させた堅固な城塞です。華城行宮という王様が行幸の際に使用する邸宅(現在復元中)を中心に、全長5.7キロの万里の長城のような城郭と、その要所要所に門、砲台、やぐら、兵士の休憩所、軍事指揮所、訓練所などを東西南北に整然と組み込んだ素晴らしい建造物です。中国の万里の長城に似た外見ながら、外壁はヨーロッパ式に石材とレンガで築城されており、まさに西洋と東洋が調和した要塞ともいえます。また、遺跡とはいえど、水原華城は砲火器の搭載や、矢や槍の攻撃から防御しながら撃つことができる胸壁など、近代の技術を取り入れ、科学的に計算されて築かれた要塞です。1950年に勃発した朝鮮戦争により楼閣の多くが破壊されましたが、1975年から5年の歳月をかけて修復工事を行い,1997年にユネスコ世界文化遺産に指定されました。
実は、第22代王正祖が父・世子が若くして不幸な死を遂げたことを悼み、風水でもっとも良いとされる水原に稜をつくり、父の墓を守る目的でこの壮大な城壁を作られたという逸話もあります。正祖は儒教の国である韓国で、孝行の鑑として讃えられている王です。
城壁を1周すると大体2~3時間ほどかかります。起伏が激しい為、歩いて周ると結構なハイキングコースになります。
水原華城の周辺には、八達門をはじめ、華西門、長安公園、華奮門などの要所を通る「華城列車」があるので、観光の際にぜひ、利用してみてください。
役立つ情報
【ツアー情報】
ツアーによっては一部のみの見学だったり、一周するものもあったりと、ツアースケジュールによって見学時間が違うらしい。
世界遺産の華城のある街、水原では10時と14時からの1日2回水原シティツアー(大人 8,000W、月曜休み)が行われる。
14時のツアーに間に合うように12時過ぎには水原の観光案内所に到着したのだが、今日のツアーは既に受付終了とのことだった。
【ロケ地】
華城行宮は、「大長今(대장금:テジャングム)」(日本題名:宮廷女官チャングムの誓い)のドラマのロケ地でもあります ̄m ̄。
ドラマ見ている方は、きっと楽しい場所ではないかと思います(^^)。
【願いが叶う木】
華城行宮には、触ってお願い事をすると、「願いが叶う!」と言う木らしいです!!
そして願った願い事を書いて、おみくじのように、縛り付けるようです。日本のおみくじの縛り付けと似てますね。
ここにくくり付けられているものは、日本のおみくじと違って、とてもカラフルでした(^^)。
【韓服を試着しよう】
「華城行宮」の中に、韓服を試着して、写真を撮ることが出来る場所があります。
日本の着物と違って、韓服は簡単に着られるのがいいですね(^ー^)ノ。男子用の韓服や被り物(帽子)もありました。
【観光案内所】
観光案内所のおじさんが「シティツアーは満員だけど、ツアーは忙しいし、個人で回った方がゆっくり出来るから、ぜひ個人で行って下さい。」と言って、地図で詳しく説明してくれたので、その地図を手がかりに市内観光を行うことに。
それから観光案内所では、無料でネットが利用できた(日本語もOK。但し長時間の使用は不可)。
【電気自動車のレンタル】
この華城は大変広く、全部を徒歩で回るのは難しい。華城内を巡回している電気自動車に乗るのがお勧めと言われたので、華城行宮内を見学した後は、坂道を登り、電気自動車乗り場へ。しかし、こちらも混んでいるみたいで、2時間後の16時半以降でないと予約が出来ないとのこと。
この時間帯に乗り場に来た方達は、本日のチケットは売り切れだったので残念そう。なので、坂を登ってチケットを予約するのは面倒だけど、混んでいる時期は早めにチケットを取っておく事をお勧め!チケットは練武台観光案内所前の乗り場でも購入できる。
華城行宮では、日曜日の11時から、武芸公演があります!
門の正面に陣取れば、迫力満点です!
他情報
華城(ファソン)は、朝鮮王朝第22代王が1796年に完工させたもので、全長5.74kmの城郭と、その要所要所に門や砲台,櫓や訓練所などが整然と配置された建造物の集合体である。東側に蒼竜門、西側に華西門、南側に八達門、北側に長安門などの4大門を作り、暗門4、水門2、敵台4、空心3、烽1、舗楼5、将台2、角楼4、砲楼5などの多様な構造物を適切な規模で配置しているなど、初期産業社会の軍事要塞として優れた
工学的な技術だった。1950年に勃発した朝鮮戦争により楼閣の多くが破壊されてしまったが、1975年から5年の歳月をかけて修復工事が行われ,1997年に世界文化遺産に指定された。
現在華城は,観光の目玉であると同時に,市民の憩いの場ともなっている。
城郭の上を散歩したり景色を見に来たりしている人も多い。
城郭は約5kmあり1周すると2~3時間かかる。城郭の内側や外側では人々が普通に生活している。
【水原華城の拠点「八達門」】
ここは古い城郭都市の中心のようになっていて門の周りがロータリーのようになっていてちょっとした凱旋門。
どことなく西洋風なにおいを感じる門である。
城郭から途切れて、交通量の多い道の真ん中にポツンと門があるので、中を見学するには、道を横断しなくてはならないのです。
■ロケ地情報■
太陽を抱く月(キム・スヒョン主演)という韓国ドラマでロケ地として使用されました。
◇水原華城の見どころスポットをゆっくりと循環する華城列車
華城列車 八達門→華西門→長安門→華虹門→練武台を循環する列車。このドラゴンの顔は朝鮮王朝22代王の正祖の顔がモデルなんだとか。片道30分、ノンストップです。 |
華城列車 座席 座席は吹き抜けなので、爽やかな風を受けながら遺跡と自然を見物できます。 運行間隔 は25分~45分。 月曜は運行休みです。 |
料金 | 1,500W |
乗り場 |
八達山、華西門、長安公園、長安門、華虹門、錬武台 土日、祝日は長安公園と華虹門からは乗れません。 |
コース紹介
八達門 ここから中に入り、日本語のパンフレットをもらうことが多いでしょう。 南の方角を表す赤い旗が掲げられています。 |
↓ 華虹門 |
↓ 戦時中は武器を運ぶ通路となっていました。 |
↓ 東北角楼(訪花隋柳亭) 一番景観が良い場所で、龍池の周囲に柳の木があります。 |
↓ 願い事をしながら鐘を打つと叶うと言われている孝原の鐘があります。 有料ですが興味がある方はやってみましょう。 |
↓ 蒼竜門 朝鮮戦争の際に焼失してしまいましたが、修復されました。 |
↓ 華西門 国宝に指定されている門です。 西の方角を表す白い旗が掲げられています。 |
↓ のろし台 現在でも12時にのろしが上がります。 |
↓ 西北空心とん |
↓ 東南角楼 城内にある最後の建物です。 |
↓ 長安門 朝鮮戦争の際に焼失してしまいましたが、修復されました。 ツアーによっては、ここまでの見学というものもあるようです。 |
↓ 「行宮」とは、王様が行幸(外出)する際の仮の宮(住まい)です。 |
↓ 水原華城広報館 「華城行宮」の側に、「水原華城広報館」と言う、施設がありました。 「水原華城」の事が、色々わかる場所です。 |
↓ 国弓の弓射り体験 チャレンジしたい人は、手前にある大きな的をめがけて弓矢を射ります。 1回(5発)1000ウォン(計4回(20発)限度内での体験可能)だそうです。 |
◇その他見所スポット紹介
八達山 | 西将台(総指揮場) | 西将台 内部 | 西将台からの眺め |
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華城行宮の後ろの山で、登ると上には西将台や秘密の通路などがあります。山のてっぺんに沿って城壁が連なっており、辿って一周することができます。 |
八達山の上に立ち、水原華城の中でもっとも高い位置にある西将台は、水原華城の象徴ともいうべき存在。ここから水原華城全体を見渡すことができます。ここから総指揮を下すことが出来るため、軍の重要拠点とされました。 |
中には二人の官が立っています。 頼めば記念撮影などもできますよ!昔は2階建ての台の上に楼閣がありましたが、今は楼閣だけが残っています。 |
40km先まで見渡すことができる西将台。ここまであがってくるのは大変ですが、ここにくれば水原華城が全て見渡せますよ!眼下には華城行宮がよく見えます。 |
弩台 | 朝鮮時代後期の携帯鉄砲 | 西暗門 | 孝園薬水 |
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韓国の昔の伝統的な武器、弩(射撃用武器)で撃つための台です。弩は2本3本の矢を一気に撃つことができます。 |
水原華城には、塀に隠れながら銃で撃つための穴がたくさん開いてます。朝鮮時代から近代の銃火器を扱っていたことに驚きです。 |
暗門とは、人や家畜、車が出入りするための門で、敵に見つからないよう工夫がしてあります。西暗門は城壁を斜めに遮断し、深く入り込んだところに横に繋がる門を作りました。遠くから見ると、城壁が少し外側に突き出してるように見えますが、門は見えません。 |
山の自然の湧き水が飲めます。ちょうど八達山を中腹まで登ったところにあり、喉を気持ちよく潤してくれます。 |