「白亜の宮殿」という言い回しがある「王宮」は、まさにそんな感じの白っぽい建物である。1764年に完成した「王宮」はマドリッドの人気観光スポットで、入場券を買うのに行列ができるほど。入場料は8ユーロ(1100円くらい)で、ガイド付きにすると10ユーロだ。
入場場所から、奥に進むと広々とした前庭出る。ここでは軍事パレードや様々な式典を行うことがあるそう。「王宮」の建物は、ロの字型をした正方形のメインビルディングに、正方形の向かい合う二辺を一方向に延長したように細長い建物が付随している。そして、見学するのはロの字型の部分だ。立派な階段を上がり、ロの字型の王宮の二階部分をぐるりと一周するのが規定の見学順路となっている。趣向を凝らしたさまざまな部屋がある。「王宮」の部屋数は2700にもなるというから驚きだ。天井や壁の装飾、調度品の数々、と一つ一つが素晴らしい。中には「日本の間」という部屋もあるのだが、壁の絵はどうみても中国趣味のものである。スペインから見たら日本も中国も同じようなものということだろうか。それぞれの部屋の天井からはシャンデリアが吊されているのだが、ところどころに結び目を作った布で吊るしてあるのが、なんとも印象的だ。見どころ満載なので、じっくり鑑賞しよう。