この博物館は見る人に優しい。各展示室はもちろんのこと、広い休憩所が数箇所あり、全部あわせると数百人が休憩できるほどの余裕がある。展示は、考古館、歴史館、美術館、アジア館など広い館内にゆったりと展示されている。ゆったりしているからか、かなり寛いでしまっている人もいて、博物館という堅いイメージを受けない。また、館内全体が広いこともあり、かなり人が入っても混雑している印象は受けない。土器に始まり、韓国の歴史的美術品が凝縮されているが、お国柄、書や青磁などの磁器が多い。数といい、質といい、国立博物館の名に恥じない1級品揃い。
特別展では、日本の「吉野ケ里遺跡展」の展示があるが、韓国で日本の古来文化が紹介されるなんて日韓交流が進んでる。韓国の子供達が校外学習に来て賑わう時も。周りは、池やちょっとした散歩道があり、家族連れの姿も見られる。都会でありながら、都会の息苦しさから解放されるような所。さっと見るだけでもたっぷり3時間程かかるそう。殆どの展示物が、非常に美しく保存されているので、歴史や古代ものが好きな人には是非お勧め。 ちなみに、ここ国立中央博物館は、以前、総督府の建物が使われていたそうで、最近、新しく造られたものだそう。
役立つ情報
展示スペース以外の施設も充実していて、乳児を連れたお母さんのための授乳室や、体調をくずした人のための診療室なんてのもありました。
カフェもありました
他情報
入り口脇に日本語のパンフレットがあります。
入場料:現在、平常展示館、子供博物館、無料企画展に関しては無料
(但し、有料特別企画展は除外です)
※観覧券販売時間:観覧時間終了1時間前まで
※以前必要だった整理券は現在不要。そのまま入場できます。
※子供博物館は事前予約または当日受付で入場することが可能。
コース紹介
展示館1階
★歴史の道
吹き抜けの天井やガラス壁から、差し込む自然光に照らされた空間。展示室に挟まれたこの中央の空間は「歴史の道」と呼ばれ、現在大きな石塔が3点展示され、観覧客の視線を釘付けに。
★先史·古代館(旧考古館)
ここは民俗文化の起源と時代の移り変わりに沿った遺物を観覧、独創的な韓国文化を垣間見ることができます。旧石器時代から先史・古代の遺物が展示され、9ある展示室には4500点にも及ぶ遺物が公開されています。
★中·近世館(旧歴史館)
ここは統一新羅、渤海、高麗、朝鮮時代の歴史文化遺産が時代別とテーマ別で区分された展示館です。 2010年に朝鮮室へと改編された空間は、テーマによって王と国家、社会経済、印刷・地図、対外交流とに分かれて展示されていて、韓国の時代像と文化像を一度に見られる空間となっています。さまざまな記録物・歴史文献資料が約2800点、9の展示室に展示されています。
展示館2階
★書画館(旧美術館Ⅰ)
こちらでは、線と色彩によって表現された韓国伝統芸術の美しさと、宗教美を鑑賞することができます。4つの展示室には、約890点におよぶ作品が展示され、特に仏教絵画室では9mを越える野外儀式用の仏画を鑑賞することができます。
★寄贈館
寄贈館は個人の所蔵物を寄贈することにより、人類の伝統文化の宣揚に寄与しようとする人々の思いがこもった、1000点あまりの作品が展示されています。また、韓国だけでなく各国のさまざまな文化も鑑賞できます。11ある展示室で構成されています。
展示館3階
★彫刻・工芸館(旧美術館Ⅱ)
こちらでは、韓国の仏教彫刻と工芸文化の真髄が鑑賞でき、5つの展示室に630点余の作品が展示されています。特に世界最高傑作といわれる"国宝83号半跏思惟像"をはじめ、素晴らしい仏像&韓国の陶器文化の真髄を鑑賞することができます。
★アジア館
アジア館ではアジア文化の共通性と多様性、アジア各国の文化の特徴などを把握することができます。特に中央アジアの融合により形成されたシルクロード文化を鑑賞できます。5つの展示室に970点あまりの作品が展示。