中国の革命的文学者として知られる「魯迅記念館」。こちらは1951年につくられ、1956年に現在の魯迅公園内に移設されたそう。訪れた日はすごく寒かったのだが、まだ9時前なので中に入れない。「10分ほど周りを散歩してきてください」とのことで、魯迅公園を少しだけ散策。太極拳をされている方々。春節の時期でなければ、もっと多くの方が楽しんでおられたと思う。時間になったのでようやく記念館の中へ。
55歳で夭折(ようせつ)した稀代の作家であり、思想家でもある、魯迅。本名は周樹人。ペンネームの魯は母親の姓だ。浙江省紹興市出身。代表作に「阿Q正伝」「狂人日記」「吶喊」などがある。
入口をはいると、魯迅の遺品の数々や原稿、日本に留学していた頃の様子なども。今までに出版されている書籍が壁一面に並べてあったのだが圧巻だった。館内は魯迅の生きた時代の街並みが再現されており、記念館の広大な敷地内には運河が通っている。ここに実際に訪れると、大きな規模のテーマパークの主となっている魯迅の偉大さが分かるのである。
壁に大書されている言葉を紹介しよう。魯迅は民族の脊梁(せきりょう)である!というのである。背骨であるというのだ。最大級の賛辞である。かの国で、世代を超えて高い評価を得るのは大変困難である。歴史評価の境目では、多くの偉人が否定され、不幸な生涯を閉じている。文化大革命で失脚し、その後不死鳥のように復活した小平は例外的人物である。かの国ではおそらく、毛沢東と並ぶ評価であろうと思う。舟があった。テーマ・パーク内を遊覧するのだろう。
・入場料大人8元、小中学生4元