ロンドンから約2時間で行けるイングランド西部のサマセット州にある都市「バース」。ここは、英国で唯一、温泉の沸く街。1世紀頃、ローマの支配下で温泉の街として発展した後、18世紀のジョージ王朝の時代にはロンドンの貴族や富裕層の温泉保養地として再開発された。現在では、観光都市として知られ、ジョージ王朝様式の建物が数多く残る街並みはユネスコの世界遺産にも登録されている。エイヴォン川に架かるパルトニー橋は、1774年にイギリスの建築家ロバート・アダムの設計によって建設された。この橋の名前は、地主でもありバースの都市開発を手掛けていたウィリアム・パルトニーに由来。バース寺院は、1499年に建設が開始され1611年に完成したゴシック様式の教会。現在は、英国国教会の聖堂として使用されている。ローマ帝国の支配下にあって保養地として繁栄したバースには、ローマ式の大浴場や神殿が建設された。その名残か、バースの街にはイタリアの雰囲気が漂っており、歩きながら外国旅行をしているかのような錯覚に陥れる。ローマン・バス・ミュージアムには、彫刻やコイン、当時の街並を再現した模型など、数多くの展示物が収蔵されている。ローマ人たちが実際に入浴していたという温泉やサウナの跡を見学することもできる。想像していたよりも大きな博物館で、隅から隅まで見てまわるのには半日を費やしても足りないくらい。入場料が£11.50(£1.00≠¥120)と高いが、日本語の解説を聞くことのできるヘッドホンも料金に含まれていたことと、展示内容を考えると納得できる。現在、博物館となっている遺跡は、19世紀の末まで発掘されることはなかったとか。ローマの街並が地中深くに眠っている間にも、温泉は枯れることなくわき続けた。ローマ人たちは、温泉の治癒力を女神スリス・ミネルヴァ(ケルトとローマの女神が融合した女神)からの贈物として崇め、源泉の側に女神に捧げる寺院を建立した。もともとは、ローマ時代の浴場の遺跡があった場所で、18世紀になり、上流階級の保養地として栄えたそう。ちなみに、お風呂(バス)の由来にもなったこの街。歴史と優雅な街並みが魅力的。とってものどかで、見所は、世界遺産にもなっている、ローマン・バスや、隣接するバース寺院等。ちなみに、ローマンバスには入浴できないので、すぐ近くのサーメ・バース・スパが出来る施設有り。しかし、結局、混み過ぎているのであまり意味ないかも。ロンドンからも日帰りで行け、ロンドンとはまた違った雰囲気がある、バースの街並み是非。