メルボルンには、パサージュと呼ばれるショッピングアーケードがたくさんある。その中でもゴールドラッシュマニーをふんだんに使って作られたブロックアーケードは、ビクトリア建築を取り入れたたいへん美しいアーケードとして有名。
このブロックアーケードの中にある、人気のホープトンティールームは、メルボルンでもっとも由緒あるカフェ。1892年の設立で、当時は英国式の紅茶が主流だったことがうかがえる。ホープトンの名前は、英国植民地州ビクトリアの総督であったジョン・ホープトンに由来している。当時の総督の妻であり、現地女性労働教会の会長であったレディ・ホープトンがその権威を利用して、できたばかりのこのアーケードの入り口の一等地に協会のものとしてつくったのがホープトン・ティールーム。女性労働協会は、任期を終えたホープトン総督と夫人がメルボルンを去るとともに解散したが、ホープトン・ティールームは今もその香りでメルボルン市民に憩いのひとときを与えている、
お店のショーウィンドーには、魅力的なケーキが並んでいる。たとえお腹がいっぱいでも、これを見てしまったらお茶をせずにはいられない。ホープトン・ティールーム内はビクトリア調で上品な雰囲気。この緑の壁紙と白の組み合わせ、とてもいい。ケーキはシンプルなバターケーキを選択。これが、もっちりと濃厚で、ものすごーく好みの味。しっとり重いケーキ、大好き。贅沢なひとときを過ごせる。