ウブドには,2000年ごろにはコンビニという形態の店はなかったということだが,21世紀に入り,ウブド中心部にはコンビニが雨後の筍のようにオープンし,今では30軒ほどあるようだ。モンキーフォレスト通りには200mほど毎にコンビニがあり,ほとんど24時間営業している。
こちらのコンビニは小さな店舗が多く,商品の種類は日本のコンビニの3分の1ほどだろうか。ドリンク,スナックなどの菓子類,瓶詰や缶詰の惣菜などが主で,日用雑貨類は少ない。
バリ島では,デルタ・ワラタとサークルKが2大コンビニで,前者はスーパーマーケットも運営している。ウブドは観光地とはいえ,街灯が少ないので日が暮れるとストリートはけっこう暗くなる。が,午後9時まではショップが,午後11時ごろまではレストランが開いているので,路上はまだ明るい方だが,午後11時を過ぎると静まりかえり,表通りでさえかなり暗くなる。
その中でコンビニだけは営業していて,店内の明かりが外にこぼれるので,防犯上は有難い。インドネシアのバリ島の山中にあるウブドで,夜中もコンビニが元気に?営業しているとは,ある意味驚きである。バリ・ヒンドゥー教が生活に根強く溶け込んだ宗教色の高い地域でも,コンビニなど便利なものは積極的に受け入れるのである。バリ島では値札はなく,何もかも交渉性かと思いきや、さすがにコンビニの商品には値札があるので,逆に値引きはない。ミネラルウォーターの500mlが20円台なので安いといえば安いが,実はコンビニでドリンクを買ってきて飲むのと,ホテルの冷蔵庫にもともとホテルが入れておいたドリンクを飲むのと,はたまたルームサービスでドリンクを注文して飲むのと料金はほとんど同じなのである。手間暇と気分で決めるしかないのである。ただし,コンビニでゲットの場合は,気温が高いので,コンビニからホテルに運ぶまでにぬるくなってしまう。すぐに飲めるかどうかは,ドリンクの冷え具合による。
コンビニのレジは2人一組でだいたい若者が担当している。客の入りは多いのか少ないのかわからないが,どの時間帯も常に店内に客はいるようだが,けっして混んでいることはない。観光客と若者には浸透しているコンビニだが,それ以外にはまだピンと来ないのかもしれない。