王府井の南北に伸びるメインストリートの西側から一本入ったところに,王府井小吃街がある。王府井小吃街に入って100mほど先を右に曲がった一本道には,細い路地の両側に,上から下まで所狭しとパンダグッズ,毛沢東グッズ,国防グッズ,チャイナグッズ全般を並べた露店街があり、府井民族文化街と呼ばれている。ここで売られているグッズは北京だけではなく,中国各地の土産屋で扱っているものが少なくないので,新鮮なグッズはあまり見当たらない。北京はロシアに近いからなのかマトリョーシカがあるのは,中国中南部の土産とは異なるかもしれないが。これらのグッズが,目線の高さを中心に地上から50僉腺械蹐泙任糧楼呂砲っしりと並べられた様子は壮観だ。毎日陳列するのも片付けるのもたいへんな作業だと思う。きれいに並べたからといって,必ずしも売れるものでもない。中国でも韓国でも,なぜやっていけるのだろうと首を傾げたくなる店が実に多い。だから新規参入や撤退もかなり多いものと想像できる。ところで,狭いこの通りに店の数はざっと30~40くらいだろう。店員はそばに座っていて,稀に呼び込みをする者もいるが,何もしない者の方が多い。上海にある骨董品市場の「東台路古玩市場」にたいへん似ているが,そこは中古品も扱うので,ここのように新品を扱うところとは異なる。売られている商品をまったく見ずに素通りするだけならほんの数十秒の通りだが,品数は数万にも及ぶかもしれない超過密超盛りだくさん商店街である。一見の価値はあるかもしれない。通りの片側の一部は壁にイラストが描かれている。店員のやる気はほとんどない。軽食ができる通りもある。