韓屋を改造した佇まいは、70年以上、東莱パジョンの伝統を守り続けた、現在4代目。小奇麗で清潔感のある店内、東莱パジョンをオーダー。中に餡の入ったお餅のお菓子、キャベツの梅酢漬け、ナムル、ムルキムチ(大根)、少し固めの木綿豆腐黒ゴマソースかけ。といった前菜が付く。どれもしっかり丁寧に作ってあって美味しいが、ときめくのはトンナムル。独特の風味があってほんとにおいしい!ちなみに、パジョンのパは、ネギのこと。ジョン(煎)は、一般的に材料と小麦粉と卵をまぶして焼いたもの。特別な、イベントや接待には欠かせないものであり、祭祀の御膳に上る重要なお供え物でもあったらしい。具は、ネギの他、牛肉、貝、牡蠣、ホタテ、ハマグリ、海老、貝柱など。生地は、もち米、米粉を、いりこの出し汁で溶いたもの。味に深み、複雑味もあって、おいしい!具も豊富。贅沢な味わいです。かりっと焼き揚げるというよりは、蓋をかぶせ蒸し焼きする。口の中で溶ける柔らか目の生地に、素材のうま味がからまって絶妙。まさに、ビールに合う味。なぜ、東莱のパジョンが有名になったのか?ネギが東莱の特産品だったこと、海が近く海産物が豊富なこと。この味、ずっと受け継がれるといいな。アクセスは、温泉場駅から地下鉄で二駅の東莱(トンネ)駅まで移動する。ここから「東莱ハルメパジョン」というお店を目指して歩く。が、目的の店が判りにくいところにあり。