サン・ヴィクトール修道院は、4世紀に殉職した聖者ヴィクトールを称えて5世紀に建てられました。教会内にはヴィクトールをはじめとする聖者の遺骨がガラスケースに入れられて収められています。地下の礼拝堂にはたくさんの石棺が安置されており、古いものは5世紀頃までさかのぼることができます。教会内部にはきらびやかな装飾はありませんが、ステンドグラスに外の強い日差しが反射して硬い石の壁に美しい色をつけていたのが印象的でした。地下の礼拝堂は思いのほか広く、キリスト教以前のギリシャ・ローマ的な装飾が至る所に見受けられました。