アルル旧市街の中心部には、紀元前1世紀にカエサルが築いたローマの植民地時代の遺跡が多くのこっている。円形闘技場もそのひとつ。世界遺産にも登録されている円形闘技場は、ローマのコロッセオと比べるとこちらもこじんまりしているが、全体的な形はしっかり保たれていて、中に入るとローマのコロッセオを髣髴させる趣がある。大きさは長径136m、短径107m、高さ12、、収容人数は約2万人ほどだったという。60の美しいアーチが組み合わさってできた美しい建物。一時は要塞としても使われたが、19世紀に現在の形に立て直された。ヴァン・ゴッホも絵に描いた円形球戯場。彼の作品は、闘牛よりも客席に中心を置いている珍しい構図である。