フランスの北西部の街、ファーレーズにある林檎の礼拝堂。ノルマンディー地方の田舎の田舎にぽつんとたたずむ「林檎の礼拝堂」。正式には「ChepelleSaintVigordeMieux」(シャペル・サン・ヴィゴール・ド・ミュー)。崩れかけていた村の礼拝堂が1983年に閉鎖されてして放置されていたものを、日本人の美術家、田窪恭治さんが手がけ礼拝堂の美術館として再生させたという場所だ。車でないと絶対にたどり着けない超田舎のため、今までなかなか機会がなく毎回次回へのお楽しみになっていたけれどついに実現。内部は撮影禁止だったのだが、林檎の礼拝堂の方のご好意で、撮影させていただけることに。
まず印象的なのは、屋根の部分からもれる色とりどりの光。外から見ると、きれいな色の透明のガラスが屋根瓦の代わりに並んでいる。使える瓦はそのまま残して、それ以外の部分には特注のガラス瓦を使っているそうで、この組み合わせと一部分から見える美しい色の光がとっても素敵でかわいい。そして「林檎の礼拝堂」という名前の通り、内部の壁には一面に林檎の樹が描かれています。近くでよく見ると、色々な色が複雑に重なって描かれているのが分かるのですが。これは壁面に張った鉛の板に、色々な色を塗り重ねて、数十層の顔料の層を塗り、それを浅く削ったり、深く削ったりして微妙な色合いを出していくという方法だそう。ccc