延長元年(923年)に創建された筥崎宮は日本三大八幡のひとつで、応神天皇、神功皇后、玉依姫命(たまよりひめのみこと)を祭神としています。
現在の本殿と拝殿は大内義隆により天文15年(1546)に、楼門は小早川隆景により文禄3年(1594)に建立されたものです。それと黒田長政が慶長14年(1609)に寄進した一ノ鳥居、九州征討に従軍した千利休が天正15年(1587)に奉納したと伝えられている石灯篭などが国指定重要文化財になっています。
千利休が奉納した石灯籠は本殿右奥にあり正面からは、わずかに見える程度ですが、正月や祭りの期間は本殿そばまで行けます。
日本に捕らわれた唐人の祖慶官人(そけいかんにん)は日本人妻と結婚し筥崎宮に仕え二人の子供がいましたが、唐に残した子供二人が迎えに来たので筥崎殿はこれを憐れみ日本で生まれた子供も連れて帰る許可を出しました。別れの時に祖慶夫婦が別れを惜しんで座ったのが「夫婦石」、唐の子供が父が死んでいたら建てようと思って持ってきたのが「唐船塔」です。
それ以外に文永11年(1274)に蒙古軍が900隻の艦船で攻めてきた元寇の役のときの船の碇(いかり)石や、石にふれると運が湧き出るといわれる招福開運の「湧出石」などいろいろ境内にあります。
また、手水舎(てみずしゃ)近くにお潮井(真砂)があります。箱崎浜はお潮井浜とも呼ばれ、この浜の砂を博多では清めの砂として用いる習慣があります。このお潮井(真砂)をてぼ(籠)に入れ玄関に備えて外出の時に身に振りかけ災厄(さいやく=災難)からのがれる事を祈ります。
役立つ情報
■年末年始・祭事の交通規制について
周辺道路は駐車禁止ですので駐車場をご利用ください。
駐車場への出入りは国道3号線からお願いします。
国道3号線を横断される際は、横断歩道か歩道橋をご利用ください。
他情報
・筥崎宮 社務所 092-641-7431
・婚礼受付 092-632-5588
・筥崎宮花庭園 092-651-1611
・レストラン迎賓館 092-651-1100
・筥崎宮清明殿 092-642-1122
楼門
文禄3年(1594)筑前領主小早川隆景が建立、三間一戸入母屋造(さんけんいっこいりもやづくり)、檜皮茸(ひわだぶき)、建坪はわずか12坪であるが、三手先組(みてさきぐみ)といわれる枡組によって支えられた、83坪余りの雄大な屋根を有した豪壮な建物です。「敵国降伏」の扁額(へんがく)を掲げていることから伏敵門とも呼ばれています。 |
コース紹介
●筥崎宮放生会(はこざきぐう ほうじょうや)
正式には筥崎宮の「仲秋祭」といいます。博多三大祭のひとつで、社頭から、お潮浜までの参道に、露店、飲食店、興行ものが立ち並んでにぎわう秋の風物詩です。放生会とは 仏教の殺生戒に基づき、生き物を池川山林に放って供養する儀式のこと。宇佐八幡宮から各地に伝播し、ここでは919年に始まったと伝えられています。