リンダーホーフ城一帯は、中世の騎士の格好をしたルートヴィヒ2世の亡霊が現れたとしても不思議ではないくらい幻想的で深い森に囲まれていました。美しい緑と清浄な森の空気が心地よい遊歩道を散策しながらお城を目指しました。リンダーホーフ城はルートヴィヒ2世が建設した城の中では唯一、完成した建造物です。ヴェルサイユ宮殿内のトリアノン宮殿を手本にして建てられたこの城は、ロココ様式で1978年に完成しました。ルイ14世に心酔していたルートヴィヒ2世は、城内にもフランス風の装飾を施しました。城内の見学は各国語のツアーのみで、日本語のツアーもあります。写真撮影が禁止されていたのが残念でした。ルートヴィヒ2世はこの城に入り浸り空想の世界に生きていました。ルイ14世の像に、いかにも彼が存在しているかのように話しかけるなど、幻想の世界に深くのめり込んでゆきました。彼は人と接することが苦手であったため、食事も一人で摂りました。そのため、からくり仕掛けのあるテーブルが用意されていました。階下のキッチンで用意された晩餐はテーブルにセットアップされ、彼が待つ部屋までせり上がってゆきました。空想の晩餐会では、そこには存在するはずのない客人たちと、どのような会話を楽しんだのでしょうか。
【営業時間】
■4/1~10/15 9:00~18:00
■10/16~3/31 10:00~16:00
【ガイドツアー】
お城内の観覧はガイドツアー参加者のみ可能。
日本語のガイドツアーもあります。
【入場料】
お城 + 庭園 8.50ユーロ