オーバーアマガワ村に立寄りました。この村は、10年に一度「キリスト受難劇」を上演することで有名です。1632年にペストが猛威を振ふいましたが、この村の被害は奇跡的といえるほど少ないものでした。それを神様に感謝し、1634年以来、現在に至るまで村人たちが受難劇の上演を続けています。役者は全て村の住人で、上演の年には長髪の警察官が現れるなど、村は受難劇一色に彩られます。 また、こぢんまりとしたこの村は、良質の木工細工の産地としても有名です。置物や鳩時計などは、職人さんたちの手で一つ一つ作られています。木彫り細工を扱ったお土産屋さんがたくさんあり、見ているだけでも楽しかったです。私は今まで大都市ばかりを旅してきましたが、今度、出かけるときは静かで自然に囲まれた集落でゆっくりと寛ぐのも素敵なことなのではないかと思い始めました。そのような旅を求めるなら、オーバーアマガワ村は理想的な場所です。この村はフレスコ画に彩られる家が多いことでも知られています。