ハノイを愛した作家のひとりに、タックタムがいる。彼の生前の作品の中には、ハノイ36通りという作品があるが、この中に書かれているのがこの通り。ホアンキエム湖北側の旧市街は 様々な職人達が職種ごとに通りを分けて集まりそれが36あったため 「36通り」と呼ばれた。この一帯は昔の首都があった場所でもある。
15世紀ごろに商業の中心地として栄えた細い路地が入り組んだ旧市街、同業者達が軒を連ね、通りの名前には砂糖通り、銀通りなどその商売名がつけられている、しかに同じ職種の店が続いていて明るい中歩いてみれば面白いのかもしれない。異様に輝くオレンジの光の中、人と物とがごちゃごちゃと溢れかえる様子はいかにもアジア的で楽しい。シクロのおじさんとのコミュニケーションがとれないぶん「このあたりを走ってるんですよ!」みたいなマップがあればよりよかった。暗い中でおじさんが自慢げに説明してくれた