コンドミニアムとアパートメント?
アメリカでは分譲マンションの事をコンド(Condo)またはコンドミニアム(condominium)と呼ぶ。対して、賃貸マンションの建物をアパートメントハウス(apartmenthouse)、賃貸マンションの1室をアパートメント(apartment)と呼ぶ。そのため、賃貸マンションの805号室は、英語ではアパートメント・ナンバー・エイト・オー・ファイブ(Apt#805)と呼ぶ。
ハワイでは?
ハワイには、ホテルのスイートルーム的な部屋にキッチンが付いている1室を分譲しているものがあり、ホテル・コンド(HotelCondoまたはCondotel)と呼ばれる。ホテル・コンドは、自分が住むために購入するのはなく、レンタルして収入を得ると共に、不動産の値上がりを見込んで投資物件として購入する人が多く、実際にはホテルの各部屋がそれぞれ別々のオーナーに所有されているという感じ。子供連れの家族がハワイに旅行する時には、ホテル・コンドの滞在の方がホテルに泊まるよりも気遣いなく、楽しい事も多い。また、退職後の夫婦が2週間ほどホテル・コンドに滞在するといったバケーションスタイルは、和製英語でロングステイと呼ばれ、日本の団塊の世代に人気がある。ロングステイとは、経済産業省所轄の公益法人(財)ロングステイ財団が提唱する造語で、海外滞在型余暇の総称だとされている。「生活の主たる源泉を日本に置き、海外の一ヵ所に比較的長く滞在をしながら、その国の文化や生活に触れ、現地社会での貢献を通じて国際親善に寄与する」と定義づけられているそう。その期間については、おおむね2週間以上とされており、上限はない。ハワイの場合には、日本人が休暇目的にビザ無しで滞在できる上限は3ヶ月なので、2週間以上3ヶ月以下という事になる。このような背景から、日本語でコンドミニアムと言うと、本来の分譲マンションのことではなくむしろ、ホテル・コンドを指すことが多いよう。
お勧めは?
ハワイのホテル・コンドの代表格として人気のあるのが、ワイキキ・バニアン(WaikikiBanyan)。ビーチ(WaikikiBeach)まで1ブロック少々、ホノルル動物園(HonoluluZoo)もカピオラニ公園(KapiolaniPark)も徒歩圏内。部屋からはハワイらしい美しい景色を眺めながらリゾート生活気分を味わうことができる。2つのタワーから構成された37階建ての876室が全室1ベッドルーム(1bedroom)というレイアウトになっている。アメリカで1ベッドルームと呼ばれているのは、日本風に言うと1LDKになる。占有面積は約61平米(661sqft)となっている。食器洗い機はないが、キッチンには日本の標準サイズに匹敵する大きさのシステムキッチンに、調理器具や食器が揃っている。電子レンジ(microwave)と大きな冷蔵庫(fridge)、生ごみ粉砕機(disposer)が装備されている。生ごみ以外のごみはトラッシュシュート(trashchute)に放り込むと処理してくれる。日本のLDKのようにキッチンとリビング・ダイニングがつながっていて、リビングにはソファーとテレビがある。ソファーは、追加の宿泊客のためにソファーベッドになっていることもある。引き戸で区切れるベッドルームがあり、ダブルベッドが2つまたは、キングサイズベッドが1つ備え付けられている。ベッドルームには、バスルームがついている。ベッドルームと、リビングルームからはラナイ(openlanai)と呼ばれるバルコニーに出ることができ、部屋によっては海が眼前に広がっていたり、ダイヤモンドヘッドが一望できたりする。ラナイにも椅子とテーブルがあり、朝食は海を見ながらラナイで取るのも素敵。山側の景色は夜景がきれいなので、ディナーをラナイで取るのも良い。部屋には、洗濯機と乾燥機は無く、コインランドリーが各階に設置されている。6階の共有エリアには、バーベキューエリア(BBQ)、プール(swimmingpool)、ジャグジー(whirlpool)、テニスコート(tenniscourt)、パターゴルフ(puttinggreen)、サウナ(sauna)、子どもの遊び場(playground)などがある。
ワイキキバニアンのユニットは?
①アストンホテルがホテルとして運営しているユニット
②ハワイのバケーションレンタル会社がレンタルしているユニット
③日本人オーナー個人がインターネットサイトで予約を取って貸し出しているユニット
④不動産屋さんが日本のレオパレスやアパートのように貸しているユニット
⑤オーナーが自分で住んでいるユニット
などが混在している。いずれに滞在しても自由だが、それぞれにメリット、デメリットがあるので要注意。
それぞれのメリット、デメリットを教えて!
①アストンホテルがホテルとして運営しているユニットは?
(滞在客のメリット)
・ホテルフロントやルームメイドなど、ホテルとしてのサービスを受けることができる。
・ホテルとして運営されていないユニットには、ビルが建設された1977年から1度も改装されていない老朽化の進んだ部屋があるが、ホテルが運営しているユニットは3つ星の品質が保証されている。
・部屋が気に入らなかったり、設備が故障したら、可能な範囲で部屋を変えてもらうことも出来る。
(滞在客のデメリット)
・部屋を指定しての宿泊は出来ない。ビューやグレードを指定。
・長期に滞在すると、後述の他の宿泊方法よりも割高になる。
(オーナーのメリット)
・アストンホテルが、宿泊客とのトラブルを全て引き受けてくれる。
・ホテル運営されている全戸の合計稼働率によって計算された賃貸料を受け取ることができ、収入が安定。
(オーナーのデメリット)
・宿泊料金収入からホテルに経費を差し引かれた残りがオーナーに入る収益になり、他の方法に比べて経費が高くつく。
・ホテルがオーナーと契約するときに、家具や装備に標準や基準があり、定期的な改装や設備の更新が義務付けられる。そのための経費もかかる。また自由に家具を置いたり、装備を変更したりすることが出来ない。
・オーナーが自分で使用できる日数や期間が限定されていることもある。
②ハワイのバケーションレンタル会社がレンタルしているユニット
(滞在客のメリット)
・月額レンタルにすると、ホテル形式で日額を支払うよりも、ぐっと安くなる。
・部屋を指定して予約することが出来るのでリピーターには安心。
・ホテルのハウスキーピングのサービスはないが、トイレが詰まったり、電球が切れたり、鍵を閉じ込めたりした時には、バケーションレンタル会社の係員が対応してくれる。
・オーナーが自由に設備を改装しているため、日本人が所有しているユニットにはウォシュレットが装備されている事が多いよう。
(滞在客のデメリット)
・ホテルのフロントは利用できない。
・ネット予約して、現地に着いて部屋が気に入らなくても、部屋を替えてもらう事は出来ない。
・部屋の設備が故障しても、修理の手配はしてくれるが、部屋を替えてもらう事は出来ない。
・1泊当りや1ヶ月当りの代金に加えて、1回の滞在につき1回の清掃費用が別途必要になる。
・ホテル管理のように改装の基準が無いので、改装したばかりの部屋もあるが、最悪の場合、1977年にオープンしてから1度も改装していない老朽化した部屋もあるかもしれない。
・ホテル管理のように設備の基準が無いので、オーナーによって設備の趣味や充実度や新しさにばらつきがある。
(オーナーのメリット)
・滞在客とのトラブルは、バケーションレンタル業者が解決してくれる。
・ホテル管理にするよりも、管理費用が安く上がる。
・改装や設備の入れ替えが強制されないので、自分の予算に合わせて部屋を維持することができる。
・自分の趣味や好みで部屋を改装したり、設備を追加・変更することが出来る。
・ホテルに比べると、自分が自身で部屋を使用できる期間に制限が少なくなる。
(オーナーのデメリット)
・ハワイでは、部屋の汚れや傷みが最も激しいのは日本人に短期で貸した場合だそう。日本語サイトで1日単位の滞在の予約を取る場合、部屋に最も負担をかける運用を行うことになる。
・借り手が見つからない場合には、収入がない。コンドは使わなくても毎月の管理費を支払う必要があるので、借り手が無ければ赤字になる。アメリカのコンドの管理費には、共有施設の維持費、管理や警備の経費に加え、電気代と水道代も均等割りにする仕組みなので、日本のマンションの管理費に比べ割高になっている。
③日本人オーナー個人がインターネットサイトで予約を取って貸し出しているユニット
(滞在客のメリット)
・部屋を指定して予約することが出来、リピーターには安心。オーナーの方が大切にされている日本人の心を大切にしたこだわりのお部屋が多い。ほとんどの部屋にウォシュレットが装備されている。
・ルームメイドが入らないので、時間を気にしないで部屋を使用できるし、チップも要らない。
・ホテル運用会社や、バケーションレンタル会社が入らないので、その分安く部屋を借りられる可能性がある。
(滞在客のデメリット)
・ホテルのフロントデスクは利用できない。
・ホテルのハウスキーピングのサービスはない。シーツやタオルも、必要ならば自分でコインランドリーで洗濯。トイレが詰まったり、電球が切れたり、鍵を閉じ込めたりした時には、自分で解決する必要がある。
・ネット予約して、現地に着いて部屋が気に入らなくても、部屋を替えてもらう事は出来ない。部屋の設備が故障しても、部屋を替えてもらう事は出来ない。修理の手配も日本に居るオーナー経由で行うとなると、すぐには解決しないこともありうる。
・1泊当りや1ヶ月当りの代金に加えて、1回の滞在につき1回の清掃費用が別途必要になる。
・ホテル管理のように設備の基準が無いので、オーナーによって設備の趣味や充実度や新しさにばらつきがある。
(オーナーのメリット)
(オーナーのデメリット)
(滞在客のデメリット)
(オーナーのメリット)
(オーナーのデメリット)