フィレンツェの中心街から外れたところにある「パーネ&オーリオ」。小さなトラットリアで、座席数は40席ほどだ。メニューは少なく、リグーリア地方の料理が多い。きっとシェフがこの地方の人なのだろう。リグーリア地方とはトスカーナ地方の上に位置し、ジェノヴァやチンクエテッレで有名な海沿いの地方である。
今回アンティパストでオーダーしたのは、いわしとモッツアレッラチーズのオーブン焼き。本当に美味しい。そして、プリモにはバジリコの葉をベースに作ったジェノヴェーゼソースに、さっと茹でたインゲン豆と小さく角切りにしたじゃがいもを合えた一品。ソースにほんのり甘みがあり、さらにインゲン豆とじゃがいもが味を軽やかにしている。セコンドはカジキマグロのソテーをオーダー。色付きのソース等をかけない限り、マグロは焼くと白っぽくて見た目はなんとなく味気ないものになってしまうが、「パーネ&オーリオ」はソテーの上に文字が書いてあって、なかなかオリジナリティがある。中は少しだけ半生となっていて、美味しいオリーブオイルをかけていただくが、醤油なんかもよく合いそうな味だ。
アンティパスト、プリモ、セコンド、ドルチェを1づつ注文して、グラスワイン1杯と水を含めて、お値段2人で60ユーロである。外食代が高いフィレンツェでは、これだけ食べてこの値段ならお安いだろう。しかも魚料理まで含まれているので、オススメのお店だ。