ナポリから内陸に33km、カゼルタにある「カゼルタ宮殿」。ナポリ王国が、絶大な勢力を誇っていた時代に建築されただけあり、広大な敷地に建てられている。1752年にブルボン家のナポリ王カルロ7世の命によって建設が始められ、完成したのはその息子の代になってからだ。設計は建築家ルイージ・ヴァンヴィテッリが手がけ、フランスのベルサイユ宮殿を参考にしたという。宮殿の後ろに延びる庭園の長さは約3kmもあって、滝や池なんかもある。かなり広いので、池の先端まで行くための往復バスも運行している。また、ここは市民の憩いの場ともなっているようで、サイクリングやジョギングをしている人達の姿も見られる。
「カゼルタ宮殿」は5階建てで長方形の箱型をしており、部屋は全部で1200室もあるという。その中で一般公開されているのは36室のみだ。チケットも販売されているが、無料で公開されている部分もある。王宮入口の階段やエントランスだけでも、十分圧倒される天井画や柱だ。どこも目を見張る豪華絢爛さである。