ヴェネツィア本島から水上バスで約30分のところに位置する「サンテラズモ島」。ヴェネツィアの潟で最も広い島のひとつである。畑が広がり、農業を営む人たちが生活している。「サンテラズモ島」の特産品はカルチョーフィで、カルチョーフィが大きく育つ前の蕾を収穫したものをカストラウーラといい、ヴェネツィア春の味覚である。カルチョーフィ祭り、いわゆる農業市では、「サンテラズモ島」内外から野菜・ジャム・蜂蜜といったテントが並び、おばちゃんによるカルチョーフィ料理の紹介コーナーなどもある。
「サンテラズモ島」の水上バス停留場を降りると、まっすぐ伸びる道の両脇に農家の家やブドウ畑が広がる。ヴェネツィアの他の島ではお目にかかれないのどかな景色だ。そして、そこを抜けると目の前に海が現れる。ビーチは遠浅でラグーナに囲まれており、波も穏やかだ。自家用ボートで訪れた小さな子供連れの家族がたくさんいる。ラグーナの景色はうっとりするぐらいきれいである。喧騒とは全くかけ離れた世界が広がる「サンテラズモ島」は、ぜひ訪れてほしいオススメの場所だ。