幕末の開国にともなって造成された長崎居留地の中に、在留外国人のために建設され、中世ヨーロッパ建築を代表するゴシック調の国内現存最古の教会堂です。
直前に列聖されたばかりの「日本二十六聖殉教者」に捧げられました。
西坂の丘で殉教した26聖人へ祈りを捧げるために建てられたため、正面は西坂の丘に向けられています。
設計指導者はフランス人宣教師のフューレ、プティジャンの両神父で、元治元年(1864)末に竣工し、翌年2月に祝別されました。この直後の3月に、浦上の潜伏キリシタンが訪れ、信仰を告白したことにより、世界の宗教史上にも類を見ない劇的な「信徒発見」の舞台となりました。
聖堂内を飾るステンドグラスには、約100年前のものもあり、その美しさもぜひご覧下さい。
1933(昭和8)年に国宝となるが原爆で被害を受け、1953(昭和28)年、日本最古の教会堂として国宝に再度指定されました。