韓国の「韓定食(ハンジョンシッ)」は日本の”メインのおかず+ご飯”という定食とは違い、意味がとても幅広く、その形も様々です。
料理の内容の違いに沿って、価格もピンキリ。
まとめて言うと、”コース料理”又は”おかずがたくさん出てくる御膳的料理”という感じになります。
韓定食の代表格は、高級韓国料理のフルコースである「宮廷料理」と 、郷土料理と韓国の家庭の味を1度にたくさん味わえる「田舎風定食」、二つの要素をミックスした現代版韓定食などがあげられます。
親しみある家庭の味から高級食材を使った料理まである「韓定食」の値段の差は何万ウォンにもなってしまいます。
たくさんの味を一度に味わえる「韓定食」は、一度は体験したい料理です。
《宮廷料理》
かつて王様が食べていたコース料理。
各地方から献上された最高の食材料を使っって作られました。その年の収穫物の味と状態を確認し、百姓たちの近況と対策まで考えた国政 の一部でもあったとか。
現在の宮廷料理は実際に王が食べていた料理よりも豪華なものらしいです。
お粥から始まり、白キムチ・ サラダなどの前菜料理、九折坂、神仙炉、ノビアニ、肉魚料理、そしてご飯、デザートなどが一品一品じっくりと楽しめるコースとなっています。しょっぱく辛い韓国料理という現在のイメージとは異なり、食材本来の味をいかす素朴な味で、彩りを考えたキレイな盛り付けが特徴的です。料理の数は何十種類にもなります。
《田舎風定食》
お手頃な韓定食は三歳などを中心とした素朴な定食!ご飯とチゲ、あるいはメイン料理に10~20種類以上のおかずが一度にテーブルにずらりと並びます。
おかずの内容は、まさに韓国の家庭で食べる「家庭の味」。山野菜のナムル、キムチ、魚の煮物、卵焼き、海苔、塩辛などの素朴で庶民的な料理が並びます。味はゴマ油や唐辛子、醤油、 ニンニクなどで味付けされた、まさにご飯がすすむものばかり。
値段によっては肉や魚介類を使った料理が2~3品出るところがあったり、お店によっては地 方から材料を取り寄せたこだわりの郷土料理を味わえるところもあり、お店によって特徴があります。ご飯にこだわって、高麗人参やナツメ、栗などを入れて炊いた石焼き栄養ご飯を出してくれるお店もあります。
《伝統韓定食》
伝統韓定食は李朝時代に発達した宮中料理をもとに家庭料理の要素をミックスしたもの。王朝時代の高級官吏(ヤンバン)たちの間で食べられていたという料理です。
現在はお店ごとに伝統料理をベースにした新しい料理を開発し、現代人の口に合う韓定食が作られています。
出てくるお料理は前菜からメイン、デザートまでいろんなお料理が楽しめる現代風韓国伝統料理のフルコース。
こちらも現在のしょっぱく辛い韓国料理と違い、食材の味をいかしたあっさりとした味付けになっています。
野菜や山菜をたっぷり使ったヘルシーな料理が多く、視覚味覚共に満足できる韓定食です。