安東駅から徒歩10分、文化の広場に西洋風の一際お洒落なお店があります。
ここは、韓国3大パン屋の一つと呼ばれる「MAMMOTH製菓」。
1974年大邱からここ安東の南部洞に移り看板を掲げて以来、42年続く安東で人気のパン屋で、創始者のイ・ソクヒョン氏に続き、現在は次男のイ・ジョンウ氏が2代目シェフ兼オーナーとして運営しています。
2011年にはミシュランガイド韓国版(MICHELIN GUIDE GREEN)に選定され、一躍有名店となりました。
今でこそ韓国3大パン屋として数えられていますが、創業42年の歴史は常に順風満帆ではありませんでした。1990年IMF危機の際、社会に溢れた失業者達の新たな職としてフランチャイズベーカリーが流行し、個人のパン屋は大企業の波に押しつぶされ廃業へと追い込まれていました。当時、世代交代したばかりの2代目オーナーは、知識経験が乏しかったことから朝作ったケーキが丸々売れ残りそのままゴミ箱に捨てる日々が続いたと言います。この時、父の薦めから日本に留学、福岡で名のあるベーカリーに弟子入りし、基礎から学びました。オーナーが日本で学んだ「自分の出したい味をはっきり出すこと」と「耐えず研究し続ける姿勢」は、MAMMOTH製菓のモットーにもなりました。
MAMMOTH製菓は、二つのことを徹しています。一つはシェフ、もう一つは材料です。
オーナーは「シェフが味を決める」という信念から、たとえ同じレシピでも他のシェフに任せたら味の保証性が無くなるとし、あえて店舗を拡大せず、クオリティの管理を徹底しています。
また、材料については、創始以来42年間「材料費は惜しまない」考えを貫き、地元安東で採取した新鮮な季節の食材にこだわって使用しています。いくら人気の商品でも旬を過ぎたらおしまいと、味に妥協しない姿勢を保っています。
MAMMOTH製菓の店内は日本のパン屋に近い構造で、販売と飲食の空間で分かれています。店内は広々としているため、店内でモーニングを済ませるのも良いでしょう。初めて訪問する人でもお店の人気メニューを逃さないよう、人気のパンにはBEST1、2、3のプレートが付いており、細かい配慮が感じられます。
MAMMOTH製菓で必ず食べておきたいメニューが「クリームチーズパン(2,300ウォン)」。赤ちゃんのおしりのように白く可愛らしいパンで、手に持つと意外にもどっしりしています。外の生地は食感がフワフワもちもち、中に良く詰まった濃厚なクリームチーズの甘さと酸味がバランス良く後を引きます。1つだけ購入するには惜しい一品です。
MAMMOTH製菓の人気ナンバー2は、柚子パウンドケーキ(13,000ウォン)。シュガーコーティングにも、パウンドケーキの中にも柚子が入っており、柚子の食感と香りをしっかり楽しめます。また、しっとりしたパウンドケーキの食感が高級感あり、お茶請けにピッタリの一品です。
四角い外見が印象的なキューブ黒ゴマ、コーヒーバナナタルト、火山噴火口と名付けられたカスタードクリームパン、ノルブのカボチャパンなど他では見たことのないオリジナルメニューが様々、どれを買うか目移りしてしまいます。
ケーキ類も豊富で、人気商品のアールグレイ&ストロベリー、オレンジタルトなど、見た目も鮮やかでどれもおいしそう。コーヒーや紅茶と一緒に店内で召し上がってみてください。
MAMMOTH製菓のソフトアイスクリームは他店と違い、バニラの色が黄色みがかっています。バニラの味のなかにカスタードの味もして独特な風味が楽しめます。
全州豊年製菓のチョコパイ、大邱三松パン屋の麻薬とうもろこしパン、安東MAMMOTH製菓のクリームチーズパンは、韓国三大パン屋として、地元の人も並んででも買う名物メニュー。
安東旅行に行くならMAMMOTH製菓も立ち寄って、名物の味を是非実際に確かめてみてください。
MAMMOTH製菓までは、安東駅から徒歩で約10分かかります。
駅から出て、道を渡り、ホームプラスのある方向に進み、MGセマウル金庫の角で右折します。
真っ直ぐ進むと、文化広場通りが見え、通りに入って右側にお店が位置します。