光州の市外にある「国立5.18民主墓地」は、1980年の「光州事件」で無くなった市民や学生らを追悼するために設立された施設です。施設内には参拝所の他に追慕館(展示館)があります。
1980年5月18日から27日にかけて光州市民と学生が不当な国家権力に抵抗し、韓国戒厳軍と衝突した事件のこと。韓国では「5.18民主化運動」と呼ばれています。戒厳軍が武力でもって市民を鎮圧しましたが、これにより多くの若者や知識人が犠牲となりました。光州は民主化運動の象徴とされ、光州事件に関連する施設が多くあります。
国立5.18民主墓地は広々と静かな空間となっています。追悼門の先にあるのが5.18民衆抗戦追悼慕塔。高さ40メートルの石造塔で、犠牲者の魂が新しい命を受けてよみがえるようにと卵型の造形物を両手で包んでいる様子を表現しています。
遺影奉安所
故人となった光州事件の功労者の遺影を祀った場所です。
当初犠牲者の遺体は1か所にまとめて埋められていましたが、1997年より現在の場所に移されました。犠牲者たちの墓石には故人が生前に残した言葉や、家族からのメッセージが刻まれています。
地下1階、地上2階からなる追慕館で、事件関連の写真や映像、遺品といった資料を見ることができます。
国立5.18民主墓地へは光州駅から車で約20分程度。タクシーを利用するか、市内バス518番を利用しましょう。墓地は年中無休ですが、追慕館は月曜日休館なのでご注意ください。