公州市は百済文化と、もう一つ有名なのが陶磁器文化です。中でも、粉青沙器と言われる陶磁器は、
公州市鶏龍山の麓では独特な模様の粉青が多数生産されました。粉青沙器とは、鉄分が多く含まれた粘土に、白い化粧が施され印花模様や鉄絵模様と言った多様な装飾がなされる朝鮮時代の陶磁器です。約1418年から1450年頃に、
韓国で粉青沙器が発展し、様式や形態が決まり15世紀の後半期には、ほとんど完熟しました。しかし、15世紀末から16世紀前半期以降は、粉青沙器は衰退され1592年文禄の役以後、完全に消え去ってしまいました。そして、1992年7月に若い陶芸家達18名が鉄画粉青沙器を再び創出するために、
鶏龍山陶磁芸術村を自分達の手で直接造りあげました。そして、鉄画粉青沙器を、復元、継承、発展させながら、陶芸体験等のプログラムを通して、学生や一般の方達に粉青沙器の伝統を伝え続けています。
そんな若き陶芸家達の村中には、あちこちに手作りの陶芸ギャラリーや焼き場があり、歩き回りながらふらっと立ち寄る方も多いとか。また、
鶏龍山陶磁芸術村で、生産されている鉄画粉青沙器は、鶏龍山だけで作られているため「鶏龍山粉青」とも呼ばれています。それも、ここだけの独特の模様の陶器で、あの佐賀県で有名な有田焼もこの鶏龍山粉青から来たとも言われています。そのため、日本からの観光客の方も多く訪問するそうです。
陶磁器作りだけでなく、陶芸キャンプや講義など様々なプログラムも用意されています。