「清冷浦」は李氏朝鮮の6代目王である端宗が叔父に王の座を奪われ、反逆者として流された場所だ。美しい松がたくさん植わっているが、端宗がここにいた当時は、端宗を見張るためにすべての木が切り倒されてしまっていたのだとか。当時まだ10代だった端宗。丘に登っては、都に残してきた妻のことを偲んでいたそう。そして…結局最後には殺されてしまう。この地で端宗の世話をしていた6人の侍女たちも近くの崖から身を投げ(あるいは強要されて?)命を落としたとのことである。
王様とその妃のお墓は通常は並んで作られるのだが、端宗の場合、妻のお墓は遠いソウルの地に…。それではかわいそうなので、のちに妃のお墓のそばに生えていた松を1本端宗のお墓のそばに移植したそう。
端宗の歴史が残る「清冷浦」である。