中国料理とマレー料理が融合した料理がニョニャ料理だ。辛さ,甘さ,酸味に各種香料を使った特徴的な味である。しかし、タイ料理ほど辛かったり,香料にくせがあったりはしないので,日本人にも受け入れやすい味だろう。中国からの移民が多いマラッカやペナンなどではニョニャ料理を食べられるレストランは多いが,クアラルンプールでは少なくなる。そんな中、「オールド・チャイナ・カフェ」はクアラルンプールでニョニャ料理がいただける数少ない店だと言える。LRTプトラ線のPASARSENI駅から,徒歩7~8分ほどの場所に位置する。店内は,古きよき時代の中国というのか,とてもアンティークな造りとなっていて,壁に掛けてある中国人の写真を見ているだけでも飽きない。まるで、ここがマレーシアだということを忘れてしまうほどだ。店内のテーブル数は10卓ほどと,けっして広くはない。客層は中国人、日本人、欧米人とさまざまで、ガイドブックにも掲載されている人気店なだけに賑わっている。
「オールド・チャイナ・カフェ」で必ずオーダーすべきオススメのメニューはラクサである。ラクサは米粉から作るうどんのような麺で,ココナッツ風味のピリ辛スープという組み合わせだ。エビや魚のすり身が入っていて、麺にスープがからんで意外と美味しい一品。一般的に、麺にはビーフンと中華風小麦麺があって,「オールド・チャイナ・カフェ」では中華風小麦麺を使用している。その他オーダーしたのはフライド・シュリンプ。ニンニクとココナッツミルクたっぷりのソースにからめてあって,新鮮な味だ。フライド・チキンはスパイシーなココナッツミルクの衣で揚げてあり,柔らかくて美味しい。また,香り米も歯ごたえが良く,美味である。
ニョニャ料理は、中華料理にココナッツミルクやインディカ米といったマレーシア独特の素材や味付けがプラスされたものである。いわゆる中華料理より,少し熱帯っぽく感じるのはココナッツミルクの風味のせいだろう。日本人好みの味なので,マレーシアに来たらぜひ、お試しを。人によっては癖になってしまう味だ。
・ニョニャラクサ・・・ココナツミルクと少し辛い味付けのヌードル
・ポンデ・ポーク・・・肉じゃがのような豚肉料理
・ポンデ・チキン・・・ポンデポークの鶏肉版
・ココナッツライス・・・ココナッツ油で炊き上げたご飯。ブルーのご飯もある。