菊乃井本店に行ってきました。広い敷地内の贅沢な空間。
なぜかこのあたりは緑豊かで涼しい。奥が駐車場になっています。
昼懐石のコースは個室でいただけます。涼しげな座敷でのゆったりしたお食事タイム。
個室なのでお庭も十分に堪能できます。当日は祇園祭をモチーフにした料理が展開されていました。
八坂神社の神酒茅の輪で飾られた一品。お箸でくぐらせながら食べます。
はものお寿司、たこの子、ごり、小エビ、ごま酢の金針菜・青瓜大徳寺のお麩、きゅうり巻きなど。大きな瓜の器にはもの落としと明石の鯛そばに黄ニラが添えられています。
ふたものは豚の角煮の上にじゃがいものピューレがのっています。心根という料理だそう。懐石では牛豚等は使われてこなかったのですが普段の日本人の食生活を反映して取り込んだそう。
葉っぱのような器に入れられてきたのはうに豆腐。わさび入りのとろーりとしたあんがピリリと効いて美味しい。上の黒っぽい点は海藻になります。
七宝焼きのなかには、なす、赤万願寺唐辛子、小芋、冬瓜、松・クコの実、京インゲン、はもの7品がいっています。薬膳料理でもあるので薬味も入っていて身体にもいい。
はもご飯とごぼうのすり流し。はもとバジルの風味がピッタリなはもご飯。量もちょどいい感じです。
黒糖のシャーベット。シャーベットの下に葛きりが隠れています。レンコンで蓮を見立ててあって季節感ある茶菓子。想像力をかきたてられますね。
今回はおもてなしとサービスの違いが少しわかった気がします。おもてなしというのはお客さんとご主人との心の交感があって成立し、お客さんにもそれなりの作法や知識が問われる。サービスは奉仕と訳されるように一方的なもの。
仲居さんの様式美を思わせるような所作や言葉遣い、親しみやすい笑顔など大変感動しました。また菊乃井のおもてなしを受けてみたいと思います。