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ロンドン・タクシー

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これはとにかく車内空間が広いことで有名なロンドン・タクシーと言えば車種は必ずコレ

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ロンドン・タクシー

ロンドンでダメダメと思ったものを3つ挙げろといわれたら、地下鉄の運行、ホテル代の高さ、ご飯。一方、ロンドンで「おおさすが」といえるもの3つだったら、タクシー、地下鉄のキップ自販機。ロンドン・タクシーと言えば、車種は必ずコレ。これは、とにかく車内空間が広いことで有名。花嫁が、ウェディングドレスを着たまま乗れる車を目指したという話があるくらいで、他の国のタクシーだったら絶対うしろのトランクに積むしかないゴロゴロスーツケースも余裕で車内に持ち込み出来、さらに、足組んでいられる、快適。さらに、後部座席の床がフラットってこと。日本のタクシーに付き物の(というか、タクシー以外でも?)、後部の床の真ん中のあのヘンなコブというのか、山というのか、とにかくアレがない。だから、ゴロゴロスーツケースもラクに運び込める。実に配慮の行き届いた設計。しかし、ここまでは主にタクシーの「車を賞賛している」に過ぎない。ロンドン・タクシーが素晴らしいのはやっぱ運転手のクオリティ。ロンドンでタクシーの運転手になるには、すごい難関の試験を通過する必要があって、合格するためには、それこそ、ロンドン中の路地の名前まで知ってるくらいになる必要があるらしい。東京じゃ地理不案内でカーナビ見ながら、運転するタクシーもけっこう多い。海外だとそれ以前のモラルの問題で、慣れない外国人客と見ればボッタクろうとしたりチップもっとよこせと要求する運転手もいる。アジアだけじゃなく、欧州にだっている。海外でタクシー乗る時って、多少の警戒感ってのがあるんだけど、ロンドンに関しては、タクシー警戒レベルをかなり下げても大丈夫じゃないだろうか。ロンドン・タクシーは、運転手の上に赤く料金が表示される。

色は黒が多いが、他の色も見かけます。白などはよく見たりします。さらには、広告のペイントのものや、ユニオンジャックのペイントが施されたものもあります。

 

 

他情報

 

・ロンドンタクシーの原型は、今から350年前へ

・ベンツは、ロンドンタクシーの基準に不合格
・ロンドンタクシーは、トヨタのエンジン

 

●ロンドンタクシーの原型は今から350年前にできた?
ロンドンでは、馬車の時代から個人営業の馬車タクシー(?)が数多く走っていた。料金は御者(運転手)によりまちまちだった。

現在は、市交通局(パブリック・キャリッジ・オフィス)が車両や料金のルールを定めているが、その原形ができたのは今からおよそ350年前のこと。清教徒革命の指導者オリバー・クロムウェルが作ったと言われており、その時に料金も統一された。

 

●ロンドンタクシーは個人タクシー、そして高い参入障壁
ロンドンのタクシーは基本的に個人タクシー(個人営業)だ。タクシー運転手の数は約2万5000人。ほとんどのドライバーが1人で1台の車両を保有していて、現在の車両数は2万2000台ほどであり、ドライバー数、車両数ともに、この数年はほとんど増減がないよう。タクシー車両は、すべて規格を満たす専用車両になっており、かなりの高額である。新車は3~4万ポンドする(500~700万円、中古は半額位、レンタルもある)。ロンドンでは、難関の運転免許試験や高い車両コストという参入の障壁が高いことや、個人営業であって常に高収入が約束されている業種とは言えないなどの影響もあり、容易にはタクシー市場への流入が起こらないようだ。
このため、ロンドンでは、数量規制がないにもかかわらず、需要を大きく超えた供給過剰状態に至るまでの無秩序な増加は起こっておらず、返って過当競争からくるドライバーの収入の低下や運賃値下げ競争、過労運転に至る長時間労働化のような社会的問題は起きていない。

 

●ベンツはロンドンタクシーの基準を満たさない
ロンドンタクシーには、二つのモデルがある。昔ながらのオースチン型(LIT社製)と新しいメトロキャブ(メトロキャブ社製)だ。欧州他国定番のベンツのタクシーは走っていない。何故ベンツのタクシーが無いのだろうか。その答えは、市交通局(パブリック・キャリッジ・オフィス)のルールにある。 ルールによると、直径25フィート(約7.6メートル)以内で旋回出来なければならない。これは、結構厳しい条件だ。今から、100年ほど前、サボイホテル正面玄関前の狭い道路でUターンできる車両のみがタクシーとして認可されたことによる。客室の広さを規定するルールなどもあり、オースチン型(LIT社製)とメトロキャブ(メトロキャブ社製)だけがロンドンタクシー車両条件を満たしている。

●ロンドンタクシーはトヨタのエンジン
LIT社製タクシーには日産のディーゼルエンジンが使われていたが、排ガス基準に満たないため数年前にフォードエンジンに変更された。メトロキャブには、トヨタのディーゼルエンジンが使われている。欧州メーカーはディーゼルエンジンを得意としている。日本とは違い、欧州ではディーゼルの方がガソリンよりもクリーンで環境に優しいというイメージが定着している。驚くことに、ヨーロッパで販売されている、乗用車の50%以上がディーゼル車なのだ。確かに、温暖化の原因とされるCO2排出量はディーゼルの方が少ない。燃費が良いからだ。一方、排ガス規制の対象となっているNOx(窒素酸化物=光化学スモッグの原因)やパーティクル(すす)の排出量はディーゼルの方がはるかに多い。そこを考慮して、ディーゼル規制値はガソリンより甘く設定されている。欧州メーカーはCO2排出量が構造的に少ないディーゼルエンジンに力を注いで開発してきた背景があるが、そんな中で、ロンドン名物ブラックキャブにトヨタのディーゼルエンジンが使われているのは凄いことだ。

 

 

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記事最終修正日時
2013.05.04 09:04

Creative Commons — 表示 - 非営利 - 改変禁止 2.1 日本 — CC BY-NC-ND 2.1

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