「大いなる遺産」や「オリバーツイスト」などで有名なチャールズ・ディケンズ。 ロンドンには彼のミュージアムがあるのをご存じだろうか?木の真後ろにある黒い壁の家がそうなのだ、とってもごく普通の家。それもそのはず、彼の住んでいた家に作られている。(1837年~39年居住) ただ、表に表札があるだけで一見見過ごす。でも、一歩中に入ると、ディケンズ・ワールドが広がる。廊下には、彼の直筆の手紙の数々とファンにはたまらない。
まずは階段を降りて、地下へ。ガイドブックによると、地下はもっぱら、4人ほどいた、お手伝いさん達のスペースだったそう。台所や洗濯場、休憩所などがあったのだが、それらを美術館としてアレンジして見せている。 図書室は、台所があった場所で、今は彼の書庫となっていて、なんと、250フィートの棚。椅子もあり、こちら自由に腰掛けられるので、しばしディケンズの気分になって本を読む事も出来る。本好きにはたまらない時間。「クリスマス・キャロル」はご存じ、一度は学校で読まれたことがあるのでは? ほかにも、冒頭で紹介した作品はもちろん、「デヴィッド・カッパーフィールド」など、ずらっと並ぶ。鍵が掛かっていて、残念ながら手に取れなかったものも多数。それにしても「クリスマス・キャロル」だけで、フランス語やドイツ語などもあり、世界中で人気なのが分かる。同じフロアには、生活の場である、洗濯の部屋(左)や、ワインセラー(右)がある。ディケンズのいた19世紀は、水道はまだなく、テムズ川から生活用水をすべて引水していたとか。なので、あまり衛生的とはいえなかったよう。洗濯は、もっぱらお手伝いさんの仕事。家族4人分の服などを桶で、しかも、限られた水で洗うのはきっと骨が折れたことだろう。ワインセラーの横は、吹き抜けになっていて、外とつながっている。そして、ビデオ・ルームはもともと、食べ物の貯蔵や、休憩所として使われていたところ。今は、ビデオルームとして静かな良い空間に。 ビデオは30分ほどの彼の半生をまとめたもので、なかなか見ごたえあり。ちょっと長い感は否めないが、分かりやすく彼の人となりがわかるので、是非ご覧になってみては? 上の階には、こちら、ドローイング・ルーム。オリジナルではないが、典型的なヴィクトリア時代の中流家庭のを忠実に再現してある。窓から光がたくさん差し込んで、良い部屋に。
・入館料
学生 4.00ポンド