金融の中心地であるCity of London(シティー・オブ・ロンドン)から東はEast End(イーストエンド)とよばれる地域で、ロンドンの下町です。庶民の街として知られ、マーケットではコックニー(ロンドンの労働者階級で話される英語)が飛び交います。物価も家賃もロンドンの他地域と比べると安目です。そのためか、日本人の学生さんたちも多く住んでいます。最近では若いアート関係者がアトリエを構えたり、おしゃれなクラブができたりと、若者の街になりつつあるようです。その昔、切り裂きジャックが出没したのもこのWhitechapel(ホワイトチャペル)界隈です。
ロンドンの多くの地域がそうであるように、東ロンドンにも様々な人種が隣合せに暮らしています。白人の他はバングラディシュ系が多く、ソマリア系、アジア系(ベトナム・中国)も多いです。地下鉄District Line Whitechapel(ディストリクトラインホワイトチャペル)駅界隈はバングラタウンとして知られています。Brick Lane(ブリックレーン)という通りには、バングラディシュ系のお菓子屋さん、衣料品店、スーパー、レストランなどが軒を連ねています。また、有名なベーグル屋さんや若者が集うおしゃれなお店も多いです。おしゃれなたたずまいと、ワイルドで庶民的な雰囲気のャップが人をひきつけます。バングラデシュ人の多くはモスリム(イスラム教徒)で、近くには大きなモスクがあります。
この地域は、近年、おしゃれな若者の街として知られるようになりましたが、基本的には貧しい地域です。治安の面での不安がありますので、この地域を訪れる際には、安全面に気を配ることが得策です。