大砲台(モンテの砦)から板樟堂街に向かって降りていくと、坂の途中にあるのがこのナーチャ廟(柿山哪咤古廟)。大砲台を挟んで西側の天主堂跡の隣にもナーチャ廟があるが、現在澳門に存在するナーチャ廟はこの2箇所だけだそうである。天主堂跡は観光客が多く廟の付近も人込みが絶えないが、こちらは人通りも疎らで厳粛とした雰囲気が漂う。資料によると建立は清朝時代初期で、その後1898年に改修工事を行ったとある。
廟内は常に清掃が行き届いており、近隣の住民が時折参拝に訪れる。普通の住宅街の中にあるので目立たないが、大砲台からの帰り道などに立ち寄ってみることをお勧めする。
毎年旧暦の5月18日に祭事が行われるそうである。
隣接する柿山結義堂とは、獅子舞などを執り行う町内会の神事部門のような存在である。