マドリッドにあるスペイン国内最大級を誇る「ラス・べンタス闘牛場」。収容人数はメキシコのモヌメンタル・デ・メヒコ闘牛場、べネズエラのモヌメンタル・デ・バレンシア闘牛場に次ぎ、3番目の規模だ。
ガイドさん曰く、闘牛は牛ではなく、闘牛士の腰と足に注目するものだとか。闘牛士の入場で、いよいよ闘牛がスタートだ。生の音楽隊の独特なファンファーレとともに優雅に登場する。前列を歩くのは、金色の服を着たマタドールといわれる最後に闘牛に止めを刺す花形の人たちだ。帽子を被らずに持っているマタドールは、この闘牛場が初めての演目なので闘牛場に敬意を払っているのだそう。闘牛士は4者1チームからなり、見習いのノビリェーロ、馬に乗って槍で攻撃し牡牛の体力を奪う役割のピカドール、銛を打ち込むバンデリリェーロ、そして牡牛に止めを刺すマタドール、とそれぞれに役割があるとのこと。
地元スペイン人も叫んで、興奮しながら鑑賞している。結構近い距離だし、見ているこっちも一瞬たりとも目が離せなくなってしまう。常に死と隣り合わせの過酷な競技だが、闘牛士の雄姿を心から感じられる何とも神秘的で不思議な感覚だ。スペインの伝統文化を感じることができるので、お勧めである。シーズンは毎年3月から10月までで、毎週日曜と休日に行われる。5月から6月までのサン・イシドロ祭期間は毎日開催されるので、機会があればぜひ、足を運んでみて。