1871年に造られた「工業博物館」が元で、1940年に「国立装飾美術館」となり、現在の場所である貴族の邸宅に移動したのは1934年のことだ。この改装された邸宅は19世紀後半のもので、エントランスホールを入ると吹き抜けの豪華でエレガントな空間が広がっている。1階から5階までの広いスペースに、中世から19世紀までの貴族の生活ぶりが見られる展示品がある。各時代の様式で再現された部屋や18世紀のバレンシア陶器で飾られた台所から、当時の貴族に生活を垣間見れる。また、家具や陶磁器などさまざまな装飾品のコレクションが所せましと並んでいて見ごたえたっぷりだ。