エル・カプリチョ駅から徒歩10分ほどのところにある「エル・カプリチョ公園」は歴史があり、見どころもあるオススメの公園である。普通の公園とは趣が一味も二味も違う。
「エル・カプリチョ公園」は18世紀後半、アラメダという田舎町にある土地をオスナ公爵家が購入し、当時の王室園芸師が中心にあった庭園の整備を提案したことによるそうだ。その当時のオスナ公爵夫人マリア・ホセファは特にフランスのモードを意識していたようで、この公園の設計をフランスから来た庭デザイン士と契約し、小トリアノンを意識したイギリス風庭園にすることにした。その後、公爵夫人の孫の代までに宮殿や舞踏会場、あずまや、池などが作られていった。1974年より市の管理下に置かれていたが、それまでにいろんな人の手に渡り、少しずつ手を加えられながら現在の形になったようである。そして、1999年にようやく修復、改良がなされ、一般開放にいたった。そのため、まだ多くのマドリッド市民たちも「エル・カプリチョ公園」を知らないかもしれない。
公園の正面入り口には立派な門が構えてある。園内は17ヘクタールもあるそうで、いろんな庭の形態が見られ、マドリッドにいることを忘れてしまうほど緑の濃い場所となっている。市管轄に置かれた今では、イギリス式庭園はそれらしく、その他の場所も手入れが行き届いているのが見てとれる。季節によって風景も様変わりし、季節ごとに楽しめそうだ。1時間くらいで回ろうとすると、素敵な場所を見逃してしまうかもしれないので、たっぷり時間をとって散策してほしい場所だ。
入場は無料である。大きなリュックサックや袋を持っていたら入り口で置いていくように言われるかもしれないが、ロッカーがあるわけではないので、大きな荷物は持っていかないようほうが無難だろう。あとは、お弁当などの持ち込みも出来ないと思っていたほうが良い。食べ物など、ごみになるようなものの持ち込みは禁止されている。