「ティッセン・ボルミネッサ美術館」は、ソフィア王妃芸術センター、プラド美術館と合わせてマドリッドの三大美術館として紹介されることもある美術館だ。門をくぐって敷地内へ入ると、そこはちょっとした庭のようになっている。それほど広いわけではないが、開放感がある。向かって左側が美術館の入口だ。中に入ってすぐのところでチケットが購入できる(8ユーロ)。
プラド美術館は王室のコレクションを母体にしているが、「ティッセン・ボルミネッサ美術館」はティッセン・ボルミネッサ男爵の親子2代にわたる個人コレクションを母体としたものである。個人コレクションだからといって、決して規模が小さいわけではない。個人コレクションとしては、世界第二位の規模を誇る膨大なコレクションなのだ。また、内容も中世のキリスト教美術から現代作品までと多岐にわたっている。ホルバイン、デューラー、エル・グレコ、カラヴァッジョ、スルバラン、ルーベンス、レンブラント、ゴヤ、ルノワール、ドガ、モネ、ゴッホ、セザンヌ、ピカソ、カンディンスキー、シャガール、ダリ、ミロ、リキテンシュタイン等々、異なる年代の世界的巨匠の作品の数々が、「ティッセン・ボルミネッサ美術館」の収蔵品として紹介されている。ただ、コレクションの大部分は、これら超有名作家のものばかりではない。プラド美術館ほど混んでないし、広々とした空間で、ゆったりと美術を鑑賞するのにはとても良いところだ。地上階には広々としたショップが併設されているし、カフェテリアもあるので、ぜひ立ち寄ってみて。