大阪にスタイリッシュな和菓子屋「餅匠 しづく」(旧・日月餅)があります。心斎橋、四ツ橋の駅から少し西へ入った裏手にあります。2008年11月にオープン。目まぐるしい都心の中において異彩を放つ、落ち着いたオアシス的な処でした。一見するとブティックのようなセレクトショップのようなお洒落な雰囲気コンクリート打ちっぱなしの造りで、非常にモダン。余分な装飾もなくミニマルな美しさ音もハウスでもなくJazzでもなく、静かなエクスペリメンタル。セイゲンオノのような実験的な音響系。このBGMによりさらにモードな印象を強めておりました。ここって本当に和菓子屋さん?まるで従来のそれに見られるショーケースもなく小上がりの畳もない。看板だってない。本当に斬新だ。オーナーは「日月餅」の社長である石田嘉宏さん。老舗和菓子屋の三代目を担っていて、本拠地である岸和田で既に二店舗を構えている。手作りの餅にこだわり、毎日早朝から、厳選された餅米を蒸すところから始め、その日に使う分だけの餅をついて、菓子を作っている工房のある岸和田から毎日、こちらの新町へとお菓子を運んでくるのだ。
一方で石田さんはアート好き。趣味でコレクションしたアート作品を店に飾ったりもしていたというそんな経緯でこのような店の開業に至ったのだそう。見本が色鮮やかに陳列している。まるで美術館の作品ように美しい。サンプルのお菓子がむき出しの状態で、一点ずつ置いてあるので、ひとつひとつの質感や色あいがよくわかるどれもとても美味しそうで迷ったが、こちらの名物である大福をいくつかチョイス。細長い店内には、中央に大きなカウンターのようなモルタル作りのテーブルがでんと置かれている。その半分が物販コーナー、半分が茶寮=喫茶コーナーという構成注文を済ませた僕ら一行は席に着き、しばしの待ち。その間見る見るうちに独特の落ち着いた空間にどんどんと引き込まれていくのだった。。。
完熟いちご大福・こしあん、これがジューシーでその名の通りの完熟のいちごで美味しかった大粒だし何より甘い!!!!!餡子は滑らかで程良い甘さ。餅もきめ細かく歯切れも柔らかで言うコトなし。美味しかったです毎朝つきたてのお餅をはじめ、もなかや季節のお菓子、また、日月餅が選ぶ季節の器など、四季折々の商品を楽しめるこんなスタイリッシュな空間ながらもどこか茶の湯や禅の思想も感じる。都心にありながらこんなに静かな処があるなんて。全体にかなりモダンな作りなのに、変に取り澄まして緊張感を与える雰囲気でないですし、ここらのオフィスで働く人やお近くに住む人たちにとって最高の休憩処でしょう。お持ち帰りもできます。勿論僕らのように観光客にもおススメできます。少し変化をつけたい時なんかにどうでしょうか。
茶寮メニュー