サンジャルマンデプレ教会界隈に位置するドラクロワ美術館は、ドラクロワが最後に移り住んだアトリエ兼住居だったところを美術館にしたもの。「私の庭の眺めとアトリエはいつでも私に喜びをもたらしてくれる」と言わしめたこのアトリエで、晩年の創作にいそしんだ彼は1863年、ここで息を引き取った。その後解体の危機になったドラクロワ美術館を、「ドラクロワ友の会」が食い止め、国立美術館として公開されるようになった。
現在ドラクロワ美術館には、ドラクロワの生涯を変える旅となったモロッコからの土産ものの数々や、自筆の手紙や手帳、彼の作品を中心に、さまざまな主題の絵画やデッサンを展示している。ドラクロワ美術館へきて、彼の作品にふれて当時を回想するのもいい。